ボイジャー1号、太陽系の縁にある新たな領域に突入
NASAの惑星探査機、ボイジャー1号が、我々の太陽系と恒星間空間との間にある、いわば「太陽系の縁」の新たな領域に入ったことがわかりました。ここ数年、ボイジャー1号から得られているデータによって、この領域は探査機にとっての「地獄」のような場所であることがわかってきています。太陽風は恒星間空間からの圧力によって弱められ、太陽の磁場はこのあたりで重なり合うようになり、太陽からの高エネルギーの粒子が、この領域から流れ出しているのです。 1979年に打ち上げられ、現在は太陽から離れる方向へ飛行を続けているボイジャー1号は、すでに太陽から180億キロ(120天文単位)という途方もない距離まで離れています。しかしそれでもまだ太陽系の範囲内であり、恒星間空間に出たというわけではありません。最近のデータでは、磁力線の方向は変化しておらず、現在のところはまだボイジャー1号は太陽圏(太陽からの影響力が及ぶ範囲)内にいると考えられています。いまのところ、観測データからは、ボイジャー1号が太陽圏の縁にいて、このまま恒星間空間へと入るのかどうかということははっきりとはわかっていませんが、その時期は数ヶ月、あるいは数年先であろうとは考えられています。 ...