月探査情報ステーションとは

月探査情報ステーションは、月・惑星探査の情報を中心として、月の科学、さらには月や月・惑星探査にまつわる様々な情報を皆様にお届けする、「月・惑星探査のポータルサイト」です。

このサイトでは、月を中心として、「科学」という視点を中心に取り上げ、月についてどのようなことがわかり、どのようなことがわかっていないのかを解説しています。

そして、まだわからないことを調べようとする「探査」(ミッション)について、最新情報をいち早くお知らせするほか、その背後にある科学などについて、わかりやすく解説しています。

月について、私たちはどの程度のことを知っているのでしょうか? ここでは、月の不思議や謎、解明された事実などをまとめました。科学だけではなく、雑学などの広い話題も網羅しています。

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人間は月に降り立ち、惑星へ探査機を飛ばしてきました。そのチャレンジは今も続いています。ここでは、そういった私たちの外の世界への挑戦をご紹介します。

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お知らせ

612, 2017

ブログに新しい記事を追加しました

月探査情報ステーションブログに、以下の日付で新しい記事を追加しました。

「かぐや」の観測データにより月の地下の空洞が発見される  (10月22日付)

月探査情報ステーションブログでは、過去の日付でブログに記事を追加することがあります。これは、元になる情報から記事の日付がそれほど離れないようにするため、または過去に「下書き」記事として執筆していたが執筆を中断していた記事を完成させたため、などの理由によるものです。
日付は前のものとなりますが、内容自体は日付に関係なく最新のものですので、ぜひお読みいただければと思います。

412, 2017

日本がアメリカの「深宇宙ゲートウェイ」計画に参加を検討へ – 各紙報道

アメリカ(NASA)が提唱する新しい宇宙ステーション計画「深宇宙ゲートウェイ」(ディープ・スペース・ゲートウェイ)計画に、日本が正式に参加することを検討すると、文部科学省が発表しました。
文部科学省の審議会で答申された内容を、12月1日に開催された宇宙政策委員会が承認したものです。以下、林文部科学大臣の定例会見における発言です。

これは、11月28日に読売新聞が報道した内容とほぼ同じで、結果的にはこの記事が正しかった、ということになります。ですので、こちらをお読みいただいてもいいのですが、せっかくですので改めて解説していきましょう。

今回日本が参加検討を進めることを決定した(ややこしいいい方ですがこれが正式です)のは、アメリカ・NASAが提唱している「深宇宙ゲートウェイ」という新しい宇宙ステーションです。
深宇宙ゲートウェイは、NASAが今年になってから提唱し始めた、月上空の宇宙ステーションです。この宇宙ステーションには、アメリカが現在開発中の宇宙船「オライオン」(オリオン)を使用してアクセスし、有人月探査の拠点とするだけではなく、将来的には有人火星探査の基地としても活用することになっています。

今回、日本がこの深宇宙ゲートウェイに参加することを決めた理由には、各社報道からはいくつか挙げられています。

 日米の宇宙分野における協力
先月(11月)のトランプ大統領訪日の際に、安倍首相との会談で、日米間での宇宙分野での協力をより拡大したい旨の合意があったようです。その合意を具体化した最初の例がこの深宇宙ゲートウェイでの協力となるようです。
 来年3月に開かれる第2回国際宇宙探査フォーラム(ISEF2)におけるイニシアチブ確保
来年3月、日本で、第2回国際宇宙探査フォーラム(ISEF2)という大きな会議が開催されます。この会議では、世界各国から集まる宇宙開発・宇宙政策の閣僚級担当者が、将来の国際的な宇宙探査計画について議論します。その席で、議長国となる日本として、何らかのアイディアを提案することが求められるでしょう。そのための1つの方策がこの深宇宙ゲートウェイへの参加ではなかったかと思われます。
 国際宇宙ステーション以降の日本の有人探査の地位確保
国際宇宙ステーション(ISS)は、各国の協定により2024年までは予算が支出される予定ですが、その後については決まっていません。おそらく国で維持するというよりは、民間に譲渡するような形として、国際的な宇宙活動は次のフェーズに移っていくのではないでしょうか。そのような動きを「ISSのあと」という意味で「ポストISS」と称していますが、今回の動きはポストISSとして月を選ぶというアメリカの動きに日本が乗ったものと考えられます。

深宇宙ゲートウェイについては、今年9月にはロシアも参加を表明しており、国際的な動きになりつつあります。あとヨーロッパの動きがつかめれば、現在のISSのメンバーがそのまま乗る形で動き出すことになるでしょう。
また、月上空に存在する宇宙ステーションとして、月への探査の足がかりとして使えますので、例えば宇宙飛行士が深宇宙ゲートウェイから月表面へ降り立ったり、月周辺の環境を調べたりするということも考えられます。そしてその活動に日本人宇宙飛行士が参加するというのも、いまのISSの状況を考えれば自然なことのように思われます。
林文部科学大臣の記者会見では、日本人の有人月探査活動については慎重な言い回しとなっていますが、これは後述するような事情があるためと思われます。

さて、いいことづくめのような深宇宙ゲートウェイへの日本の参加ですが、問題がないわけではありません。というよりこの先は問題だらけになる、といっても過言ではないでしょう。

まずそもそも、この深宇宙ゲートウェイがいまの形のまま計画通り進むかどうかです。
NASAにしても深宇宙ゲートウェイの情報をほとんど公開していません。というよりまだ初期の検討段階と推測されます。今後検討が進むにつれ、予算オーバーやスケジュール遅延といった問題が発生しない保証はありません。実際、この深宇宙ゲートウェイへのアクセスに使われるオライオン宇宙船、そしてそれを打ち上げるSLSにしても遅延が続いており、本来今年予定されていた初飛行は2018年に延期、さらに2019年に延期されるという情報もあります。

また、NASAの、というかアメリカのスタンスが一貫していないことも気をつけなければなりません。
21世紀に入り、ブッシュ(子)政権は月を足がかりに火星を目指す「コンステレーション計画」を立ち上げました。しかし、スケジュール超過と予算オーバーにより、次のオバマ政権でこの計画は中止され、代わりに小惑星有人探査を火星探査の足がかりとする「小惑星イニシアチブ」が立ち上げられました。ところが、これも現在風前の灯、というより、メインとなるアーム計画については中止がほぼ確定しており、そんな中で出てきたのがこの深宇宙ゲートウェイです。
このような歴史を踏まえると、トランプ政権の次の政権でまたこの計画がひっくり返されないという保証はどこにもありません。

さらにいえば、日本は2010年前後、コンステレーション計画に「乗って」有人月探査を検討した時期がありました。
ちょうど日本で宇宙基本法が制定された頃に、アメリカの計画に日本も参加する目的で「月探査に関する懇談会」が設置され、有識者によって日本の有人月探査がどのようなものであるべきか議論するという場が設けられました。
また、広く国民に意見を聞くという目的で「月探査ナショナルミーティング」なる会も開催されましたが、その後いつの間にかこの懇談会は開かれなくなってしまいました。
結局、日本としてどのような月探査を行うべきか、という議論よりは、「アメリカがやってるんだから日本も」というような考え方で有人月探査を議論していたのではないかと、編集長としてはいまでも危惧しています。それと同じパターンで今回NASAの計画に乗るのであれば、また同じ轍を踏むことになるでしょう。

日本が深宇宙ゲートウェイでどのような技術で貢献できるかにも議論があるところです。
おそらく、日本がISSで培ってきた生命維持技術、輸送・補給技術は大いに役立つと思います。しかし、月探査自体については、例えば軟着陸1つとってみても技術確立は2020年の「スリム」を待たなければならず、着陸機もローバーも小型のものは実証されていても大型のものについて技術は全く確立されていません。
日本がどのような技術で貢献できるのか、またすべきなのかという点についての議論はこれからで、「参加ありき」の印象は拭えません。

もっとも心配なのは予算の問題です。
おそらくISSより巨額になるであろう建設予算、そして補給にもより高額の費用が必要になるであろう月周辺空間の宇宙ステーション(距離だけ考えても、ISSの400キロと月までの38万キロでは桁が3つ…ほぼ1000倍違います)、ISSとは違い月の有人探査活動を行うのであればその分の費用(ローバーや着陸船などの開発費用)も含まれるでしょう。これらの予算についてはまだアメリカ側から何の音沙汰もありません。

ISSでさえ「無駄ではないか」という議論が出ているくらいです。2015年には、国の行政改革推進会議において、当時行政改革担当大臣であった河野太郎氏が、「日本人が宇宙に行って喜ぶという時代はもう終わっている」と発言し、ISSの予算について厳密な効果検証を求めるということがありました。
ISSの年間運用費は約400億円といわれています。日本がこれまでに投じた費用は1兆円ほどになるでしょう。それは他の科学技術分野を「圧迫」しつつ捻出した予算でもあります。国の財政が極めて逼迫している折、科学技術立国を目指す国として、果たして「日米首脳会談でも合意した」からといってすぐに計画に乗ることに納得する国民はどのくらいいるでしょうか。

もちろん、編集長個人的には、月探査、有人月探査は大いに推進して欲しいですし、日本人宇宙飛行士が月面で活躍する姿を見たいですし、そうなればここでレポートもしたいと思っています。
ですが、だからこそ、こういったビッグプロジェクトに関しては、予算や意義などを含めたていねいな解説が必要だと思います。最初でボタンをかけ違えたらあとが大変なことになるからです。
おそらくこれから、宇宙政策委員会や文部科学省の審議会で議論がなされると思いますが、その議論には広く国民の声も反映させ、国が突っ走る形ではない、国民の大方が納得する形での有人月探査になってほしいと、編集長としては強く願っています。

読売新聞の報道
http://www.yomiuri.co.jp/science/20171201-OYT1T50059.html
朝日新聞の報道
http://www.asahi.com/articles/ASKCY5V9BKCYULBJ00G.html
朝日新聞の関連記事 (12/2付)
http://www.asahi.com/articles/ASKCY5V9BKCYULBJ00G.html
毎日新聞の記事
https://mainichi.jp/articles/20171201/dde/041/040/024000c
毎日新聞の関連記事 (12/2付)
https://mainichi.jp/articles/20171202/ddm/002/040/044000c
産経新聞の記事
http://www.sankei.com/life/news/171201/lif1712010010-n1.html
産経新聞の関連記事 (12/2付) ※編集長(寺薗)がコメントしています
http://www.sankei.com/life/news/171202/lif1712020023-n1.html

3011, 2017

編集長(寺薗)執筆の本『夜ふかしするほど面白い「月の話」』が来年1月はじめに発売されます

月探査情報ステーション編集長の寺薗淳也が執筆した書籍『夜ふかしするほど面白い「月の話」』が、このほど来年(2018年)の1月7日にPHP研究所から発売されることが決定しました。

この本は、月探査情報ステーションのQ&Aページをベースとし、多くの人が抱く月についての疑問や基礎的な知識などを、寺薗流にやさしく解説していくものとなっております。Q&Aページの内容もやさしく記述していますが、本書ではさらにわかりやすく、やさしい表現を目指し、多くの人に手に取ってもらえるような内容としております。
また、今回は文庫本となります。価格もお手頃になる(700円前後。現時点ではまだ確定しておりません)予定ですので、その意味でもぜひお手にとっていただければと思います。

来年の1月といえば、ハクトをはじめとして月探査が大きな話題になっているであろう時期でもあります。また月自身、人類の新たな目的地として最近ふたたび脚光を浴びつつあります。
一方で、月は私たちをやさしく照らし、常に一緒にいる「パートナー」のような存在でもあるかと思います。
このような身近だけで実はよくわからない「月」について、もう一度皆さんと一緒に振り返ってみたい、そんな思いで執筆しております。

現在、Amazonでは予約が始まっております。もしよろしければ下のリンクからご予約をいただければと思います。
なお、現時点(11月30日現在)では書籍の題名や価格などは「仮」となっていますが、いずれ正式なものになっていくかと思います。
皆様、どうぞご期待ください。そして、ぜひお買い求めくださいませ。

Amazon.co.jpの予約ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4569767753/

2811, 2017

日本、月上空の「深宇宙ゲートウェイ」計画に参加か? – 読売新聞が報道

日本が、アメリカ(NASA)が計画している月上空の宇宙ステーション「深宇宙ゲートウェイ」(ディープ・スペース・ゲートウェイ=Deep Space Gateway)に参加する方針を固めたという記事が読売新聞より出ています。

深宇宙ゲートウェイは、今年(2017年)になってNASAが打ち出してきた、月上空に設置される宇宙ステーションです。いってみれば、いまの国際宇宙ステーション(ISS)が月上空に浮かんでいるようなイメージを想像してください。
月上空の基地からは、火星や月のいろいろな場所、もちろん地球への飛行も可能です。月上空を周回するということもあり、月のいろいろな場所へのアクセスもしやすいでしょう。また、上空にあるということで、ISSの技術を受け継いで開発していくことも比較的やりやすいのではないかと思われます。

この構想が出てきた背景には、ISSの将来の問題があります。
国際合意により、ISSを運用する15カ国は、2024年までISSを維持するための予算を拠出することに合意しています。逆にいいますと、それ以降のISSの維持に関しては決まっていません。そして、どちらかというと国際的な流れとしては、ISSの次の国際的な大規模宇宙プロジェクトに進む方向性にあるといえます。ISS後の大規模有人宇宙開発プロジェクト、通称「ポストISS」が、いま大きな議論になってきています。
現在、そのターゲットとして注目されているのが「月」です。

近年、月探査、それも有人月探査に関するニュースが増えてきました。アメリカのトランプ政権はどうも有人月探査を目指す方向性にあるみたいです。以前のオバマ政権は小惑星有人探査(小惑星イニシアチブ)をメインに据えていましたが、これをキャンセルし、月を拠点として将来の火星有人探査を目指すようです。今年9月に指名されたNASA新長官のブライデンスタイン氏は月基地推進派で、この見方を後押ししています。
また、この深宇宙ゲートウェイにロシアも参加するという情報が出てきました。これはISSの枠組みを保ったままこの深宇宙ゲートウェイを進めるという上で非常に大きなサポートになると考えられます。

そのような中で今回の「日本も協力」という話が出てきました。
読売新聞によると、今回の検討の目的は、日本がこの深宇宙ゲートウェイに参加し、日本人宇宙飛行士を月面の探査任務に就かせることと解説しています。この理由として、科学的な成果だけではなく、宇宙開発分野における競争力の強化、宇宙利用分野での優位性の確保などが記事では述べられています。
これらがこの深宇宙ゲートウェイを利用した有人月探査で実現できるかについては今後詳細な検討が必要ですが、記事によると政府ではこういった検討を専門家委員会で行い、報告書案をまとめる、ということです。
なお、この「政府」がどこなのか…内閣府なのか、文部科学省なのか、はたまたJAXAなのかについては説明されていません。おそらくは宇宙政策全体を統括する内閣府か、科学探査分野を主導する文部科学省ではないかと思われますが、このあたりがはっきりしないというのも不自然な感じがします。

もう1つ、この時期に日本の有人月探査の話が出てくるのは、来年3月に日本で開催される国際会議「第2回国際宇宙探査フォーラム」(ISEF2)があるのではないかと思います。
ISEF2は、将来の有人宇宙探査の枠組みを決めるために開催される会議で、関係閣僚などが参加する非常に大きな会議になりそうです。日本としては議長国として、各国をリードするような案をまとめていきたいと考えていると思われます。そのため、アメリカの深宇宙ゲートウェイをベースとし、有人月探査→有人火星探査の流れを打ち出すことを会議の成果としたい、と考えているのではないでしょうか。
これはあくまでも編集長(寺薗)の推論ですが、ここのところ流れてくる各種の情報をみる限り、このISEF2に向けた動きのように思えてきます。

折しもこの1~3月は、グーグル・ルナーXプライズ(ハクトなどが参加する月面到達競争)や、インドのチャンドラヤーン2の打ち上げなどが予定されており、月探査についての関心が高まると思います。そのタイミングでの今回の記事、またISEF2の開催となれば、これからどのようなことが決まっていくのかについて十分注目していく必要があるでしょう。

※おことわり…読売新聞の記事では「深宇宙探査ゲートウェイ」と表記されていましたが、本来のDeep Space Gatewayの訳は「深宇宙ゲートウェイ」であり、本記事でもそれを使用しています。なお、月探査情報ステーションでは、英語をそのまま記述した「ディープ・スペース・ゲートウェイ」という表記をこれまで使用していましたので、こちらも併記しています。いずれ統一が必要を行っていきますが、しばらくはこの併記の形でまいります。

読売新聞の記事 ※全文を読むには有償登録が必要です。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20171126-OYT1T50023.html

2711, 2017

中国、無人月面基地を検討か

「月面基地」というと、人間が常駐して活動しているものを想像しますが、中国では現在、無人の月面基地についての検討が活発に議論されているとのことです。新華社のニュースを人民網日本語版が伝えています。

記事によると、この議論が行われたのは、23日に上海で開催された第7回「宇宙技術革新国際会議」という会議の場だそうです。発表者は国家航天局月探査・宇宙事業センターの責任者とされていますが、名前などは(少なくとも人民網日本語版の)報道には出てきていません。
この記事では、検討されている無人月面基地は、エネルギーを長期にわたり供給できる前提で、「自主的に運用できる無人月面インフラ」(記事ではこれがどのようなものなのかについては言及されていません)のもとで、ロボットなどが作業を行えるような環境を目指しているようです。

中国の月探査についてもう一度おさらいしておきましょう。
中国は、月探査(無人)を3段階に分けて進めようとしています。第1段階が周回探査、第2段階が着陸(ローバー)探査、第3段階がサンプルリターンです。
第1段階はすでに終了し、現在は第2段階(嫦娥3号)が進行しています。本来であれば今年中に第3段階に当たるサンプルリターン機「嫦娥5号」が打ち上げられる予定でしたが、ロケットの不具合などにより来年前半に延期されています。そして、第2段階の次のステップとなる嫦娥4号は、世界初の月の裏側への無人着陸を果たす構想となっています。

この無人探査が終了した先には、おそらくは有人探査、つまり月面基地を作って人間(=中国人)が常駐し、月面での活動を行うことが想定されます。しかし、月面基地を作る前には、人間が安全に(そしてできれば快適に)過ごすことができるかどうかと行った詳細な検討が必要となるでしょう。
おそらく今回の無人月面基地は、この「無人」から「有人」への橋渡しを行うことを想定したステップ、さらにいえば、この無人から有人へのステップが非常に大きいことを中国が認識して、その中間ステップを踏むことを検討しているとも捉えることができるでしょう。
記事中にも、嫦娥3号における月面活動の実績が書かれていて、中国としては自国の月面でのロボット運用についてかなり自信をみせているようにもみえます。

世界的にも月面基地、あるいは月上空の有人基地(ディープ・スペース・ゲートウェイ、あるいは「深宇宙ゲートウェイ」構想)の検討がアメリカを中心に進められており、日本もそれに参加するかもしれない、という記事も出ていますが、一方で中国は月面基地について比較的「正直に」検討している(つまり、過去の探査を踏まえた上で、しっかりとした技術検討を行っている)ことが、この記事の内容からも伺えます。
日本としてこれから月探査をどのようにしていくのかを考えるときには、他国の状況を踏まえて検討することが必要で、このような中国の姿勢も踏まえていくことが必要でしょう。

人民網日本語版の記事
http://j.people.com.cn/n3/2017/1124/c95952-9296751.html

1711, 2017

Q&A「月の内部が空洞であるということは絶対にないのでしょうか?」の改訂を行います

先日、月の地下に広大な空間(溶岩洞窟)が発見されたというニュースが流れました。月の地下に関して「月の空洞」と検索をかけると、この月探査情報ステーションのQ&A「月の内部が空洞であるということは絶対にないのでしょうか?」が上位にくるようです。
本Q&Aにおける「月の内部の空洞」は、コアやマントルといった、(今回発見された表層に近い部分ではない)月の奥深くが空洞ではないという意図での内容ですが、メディア報道などで「月の地下に巨大な空洞」という表現が多く使われたこともあり、本Q&Aについても「紛らわしい」「事実と違うのではないか」というご意見をいくつか頂戴しております。

このような状況に対応するため、本Q&Aの文章を見直し、表層の洞窟についてと月の奥深く(コアやマントル部分)における空洞の問題についてより明確にすることを検討しています。
なお、上記の溶岩洞窟の発見については、現在月探査情報ステーションブログにおける記事を準備しております(編集長多忙のため記事が大変遅くなっております。申し訳ありません)。この記事が完成し次第、本Q&Aの内容を見直し、現状に即した内容に改訂していく予定です。その旨、Q&A冒頭にも追記いたしました。
ブログ記事公開及びQ&A改訂までいましばらくのお時間をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

協賛企業

渡辺教具製作所
ウイルネット

提携企業・団体

TeNQ