月探査情報ステーションとは

月探査情報ステーションは、月・惑星探査の情報を中心として、月の科学、さらには月や月・惑星探査にまつわる様々な情報を皆様にお届けする、「月・惑星探査のポータルサイト」です。

このサイトでは、月を中心として、「科学」という視点を中心に取り上げ、月についてどのようなことがわかり、どのようなことがわかっていないのかを解説しています。

そして、まだわからないことを調べようとする「探査」(ミッション)について、最新情報をいち早くお知らせするほか、その背後にある科学などについて、わかりやすく解説しています。

月について、私たちはどの程度のことを知っているのでしょうか? ここでは、月の不思議や謎、解明された事実などをまとめました。科学だけではなく、雑学などの広い話題も網羅しています。

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月は、見て楽しむものでもあります。このカテゴリーには、いろいろな楽しみ方ができるよう、クイズや参加型プロジェクト、ギャラリーなどを取り揃えてあります。

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人間は月に降り立ち、惑星へ探査機を飛ばしてきました。そのチャレンジは今も続いています。ここでは、そういった私たちの外の世界への挑戦をご紹介します。

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お知らせ

1805, 2020

UAEの火星探査機「アル・アマル」の打ち上げは7月15日に

三菱重工業は18日、アラブ首長国連邦(UAE)が開発した火星探査機「アル・アマル」の打ち上げを、7月15日に行うと発表しました。アル・アマルは、日本のH-IIAロケットで打ち上げられます。
打ち上げの詳細日時は、7月15日午前5時51分27秒です。打ち上げ場所は種子島宇宙センターです。
打ち上げ可能日時は今年の8月13日まで設定されており、打ち上げ時刻については日付が変更され次第再設定されます。

なお、「アル・アマル」は、アラビア語で「希望」(hope)を意味することから、三菱重工業のリリースでは探査機名を「HOPE」としています。

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、種子島宇宙センターについては打ち上げ見学自粛要請が出されております。本打ち上げについてはまだ要請が出ておりませんが、状況をみて三菱重工業などからアナウンスが行われるかと思います。打ち上げ見学を考えていらっしゃる方は、最新情報に十分ご注意の上、もし自粛要請が出た場合には積極的にご協力下さい。

三菱重工業のリリース
https://www.mhi.com/jp/notice/notice_200518.html
アル・アマル (月探査情報ステーション)

アル・アマル (al-Amal)

1505, 2020

「今日の月」月齢表示システムエラーのおわび

新サーバー移行後、月探査情報ステーションの「今日の月」の月齢の日付が正しく反映されていないことがわかりました。原因は、月齢切り替え用のプログラムが新サーバー移行後正しく動作しなかったためです。現在は応急措置を施し、正常動作を確認しております。
ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

1405, 2020

サーバー移転が完了しました

先日お伝えしておりましたサーバーの移転作業を、5月14日(木曜日)朝に完了しました。現在サーバーは正常に動作しております。
サーバー切り替えに伴って停止しておりましたコンテンツ更新作業も再開いたします。

なお、旧サーバーは停止し、5月末で運用を終了する予定です。

サーバー切り替えに伴って月探査情報ステーションへの接続がうまくいかない場合には、古いサーバーの情報がお使いのコンピューター、及び携帯機器に残ったままとなっている可能性があります。その際には以下をお試しください。

お使いのブラウザーを再起動する(一度終了して再び起動する)
ブラウザーのキャッシュを削除する(方法についてはブラウザーの説明を参照してください)
お使いのコンピューター、携帯機器を再起動する(システムに古い情報が残っている可能性があります)
少し待ってもう一度試してみる(ネット上に新しいサーバーの情報が行き渡るため、最大数日程度の時間がかかる場合があります)

上記を実施しても月探査情報ステーションのページが表示されない場合には、お問い合わせください。

805, 2020

サーバー移転に伴うコンテンツ更新一時停止のお知らせ

月探査情報ステーションのサーバーを、新しいサーバーに移設することになりました。

移設に伴い、サーバー上のデータ(ファイル、データベースの情報など)を全て移設する関係上、新旧サーバーでコンテンツを同一に保たなければなりません。
そのため、本日(5月8日)より5月18日(月)まで、月探査情報ステーションのコンテンツの更新を一時停止いたします。

なお、「今日の月」のようにサーバー側で自動的に生成されているコンテンツには影響はありません。
また、予定より早くデータの移設が完了しましたら、その時点で更新を再開するとともに、改めて移設完了の告知をいたします。

しばらくの間ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

3003, 2020

NASA、新型コロナウイルス対応でマーズ2020は「最優先」

もちろんウイルスは地球上のものですから(宇宙から来たという説は別として)、新型コロナウイルスの問題は宇宙とは関係ありません。しかし、ウイルスは私たちの経済活動全て、宇宙開発も含めて全てに影響します。月・惑星探査も例外ではありません。
NASAは21日に声明を発表し、NASAが現在進めているミッションと新型コロナウイルスへの影響について発表しました。その中で、今年7月に打ち上げ予定の火星探査機「マーズ2020」については「最優先」で進めるとしている一方、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡やオライオン(オリオン)宇宙船、スペース・ローンチ・システム(SLS)については一時組立の中止や組立の減速などの措置を取っています。

NASAはアメリカにおける新型コロナウイルス感染の拡大を受けて、NASAとしてのこの感染拡大に対処する方針を発表しました。拠点の閉鎖などが行われ、担当職員や業者が出勤できず、拠点における作業が非常に限られたものになることを前提としています。その中では、打ち上げ時期など時間に縛られる(延期を行った場合の影響が大きい)ミッションや現在進んでいるミッションに欠かせない打ち上げ、さらには生命やインフラを維持するための作業を最優先とするとのことです。

マーズ2020については、NASAとしては高い優先度を設定するとしています。そのため、打ち上げに向けた各種作業は継続されます。多くの職員や業者はテレワークによって作業に参加しています。作業拠点となっているジェット推進研究所はカリフォルニア州パサデナにありますが、カリフォルニア州自体が非常事態を宣言するなど緊迫した状況にあります。NASAはどのような職員などが出勤して作業をすべきかを上層部で判断し、決定するための作業を続けています。
先日火星ローバーが「忍耐」という意味の「パーサビーランス」(パーシビランス)と命名され、打ち上げ機運が高まっていたところで、非常に厳しい状況になっていますが、それでもNASAが最優先と宣言したことで、7月の打ち上げに向けてまだ希望が持てるといえるでしょう。

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は来年(2021年)3月打ち上げ予定とのことで、現在組立作業が進んでいるところですが、この組立及び試験作業は一時中止となりました。感染拡大の状況を受けて、この中止期間は来週まで延長される可能性があります。NASAはこの措置は職員の安全を最優先とした決定であり、クリーンルームの環境などは安全であると述べています。

カリフォルニアではNASAの試験機X-59の作業がロッキード・マーチンにより行われていますが、NASAは試験の大半をリモートで実施するとしています。

一方、こちらも今年の打ち上げを目指して作業が進められているアルテミス計画のためのオライオン(オリオン)宇宙船、及びその打ち上げのためのロケット輸送系であるスペース・ローンチ・システム(SLS)ですが、こちらは作業のペースを落とすこととしています。現在両者の組立及び試験は、アメリカ南部(ミシシッピ州およびルイジアナ州)にあるミーシュー組立施設及びステニス宇宙センターで実施されていますが、この2施設は地域の感染拡大に伴って閉鎖されています。アルテミス1で打ち上げられる予定のオライオン宇宙船は、グレン宇宙センターからケネディ宇宙センターに送られ、ここでSLSと結合されることになります。なお、ケネディ宇宙センターでのアルテミス2に向けたオライオン宇宙船の組立作業は継続されます。

NASAはまた、月周回宇宙ステーションであるゲートウェイ計画、及び有人月着陸プロジェクトについて、技術的な分析などがテレワークにより進められており、影響は最小限であるとしています。但し、現場での作業が必要な部分については一時中止となります。

現在地球を周回している国際宇宙ステーションの運用に関する作業は、ジョンソン宇宙センターで引き続き行われています。ただ、感染防止の観点から様々な対策を打って実行しています。
また、4月9日にはこの国際宇宙ステーションにNASAのクリス・キャシディ宇宙飛行士と2名のロシア人宇宙飛行士が、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地からソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーションへ向かう予定ですが、この関連の作業も続行中です。もちろんこの3名の宇宙飛行士に対して、新型コロナウイルスだけではなく、風邪やインフルエンザなど他の病気を移さないよう、また彼らがかからないように、NASAや関連企業の関係者が細心の注意を払っています。
また、宇宙に向かう全ての宇宙飛行士は、打ち上げ2週間前から検疫に入ります。これは病気感染がないかどうかをしっかりと観察するためで、この期間のことを「健康安定化」(health stabilization)と呼び、国際宇宙ステーションに病気を持ち込まないようにするための重要なプロセスとなります。

NASAはハッブル宇宙望遠鏡をはじめとして人工衛星や探査機にとって不可欠な運用は継続しています。また、国立海洋大気局(NOAA)や国防省などの人工衛星の運用支援も継続しています。

NASAでは、4段階の危機対応段階を設けています。「ステージ4」が最高の段階で、ここに至ると施設閉鎖などの措置が取られます。現時点で概ねセンターや施設の対応段階は、その一歩手前の「ステージ3」となっています。この段階ではどうしても必要な職員を除き、ほぼすべての職員にテレワークが義務付けられます。
現在(3月25日時点)でステージ4に達しているNASA関連のセンター及び施設は、エームズ宇宙センター、ステニス宇宙センター、ミーシュー組立施設の3つです。
アメリカ国内の感染拡大状況によっては、今後このレベルが拡大していく可能性もあります。

NASAの細心の対応状況については、NASAウェブサイトで随時公開されていくようですので、注意してみていくことが必要でしょう。

NASAのプレスリリース 
https://www.nasa.gov/press-release/nasa-leadership-assessing-mission-impacts-of-coronavirus
マーズ2020 (月探査情報ステーション)

マーズ2020 (Mars 2020)

2603, 2020

ヨーロッパ宇宙機関、新型コロナウイルス感染拡大を受けて火星探査機運用を一時休止

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)は24日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、現在ヨーロッパが運用している2機の火星探査機を含め4つの探査機の運用を一時停止すると発表しました。

今回の措置は、ESAが決定した感染症予防措置に伴い、ESAの衛星を運用しているヨーロッパ宇宙運用センター(ESOC、ドイツ・ダルムシュタット市)の運用のうち、4機の太陽系科学ミッション探査機に関する機器運用とデータ収集を中止するというものです。なお、ESOCでは現在21機の宇宙機の運用を行っています。

すでにESAでは大多数の職員が2週間以上にわたってテレワークでの仕事を行っており、衛星にとって死活的な業務、例えばリアルタイムでの運用が必要な場合の衛星運用などだけが行われているという状況です。
報道などでご存知の通り、ヨーロッパの新型コロナウイルス感染拡大は凄まじい状況で、それに対応せざるを得なくなったというのが今回の状況のようです。
ESOCについては、それに加え、センター内で働く職員に陽性反応検出者が出たことで、さらに厳しい措置を取らざるを得なくなったとのことです。

今回運用が停止された4機は次の通りです。

クラスター (Cluster) …2000年に打ち上げられた地球磁気圏探査機。4機の探査機が1つとなって探査を行う。地球磁気圏の調査や、地球磁気圏と太陽風との関連の調査を実施する。
ソーラー・オービター (Solar Orbiter) …2020年2月に打ち上げられた新しい探査機。その名の通り、太陽の周りを周回し、太陽の探査を行うことを目的とする。現在太陽に向かって飛行中。なお、2月から行っている科学機器の初期点検(チェックアウト)は一時中断。
マーズ・エクスプレス (Mars Express) …2003年に打ち上げられた火星探査機。火星の周りを周回して火星表面の調査を実施している。
エクソマーズ (ExoMars) …エクソマーズは2016年と2020年の2回に分けて打ち上げられる予定の火星探査機。周回機・着陸機・ローバーのセットで、火星の地表の水の存在や生命につながる情報を探る。今回運用が停止されたのは、2016年に打ち上げられた微量ガス探査周回機(TGO)。なお、2020年の打ち上げ予定は2022年に延期となった。

ESAの運用部門長のロルフ・デンシング氏は「私たちが最優先すべきなのは働く人々の健康であり、従っていくつかの科学ミッション、特に深宇宙探査機についての作業を減少させることとした。これは現在センターに出勤している最小限の人数の人たちが仕事を行えるようにするための措置である。」としています。これら運用を一時中止した探査機はいずれも安定した軌道を回っており、ミッション期間も長く、「一定期間、科学機器の電源をオフにした上で軌道上で安全な形で放置する形をとることで、ミッション全体のパフォーマンス低下を最小限に押さえることが可能となる。」とのことです。

もちろん、科学的にみてこのような措置は非常に痛いものです。
ESAの科学部門の長であるギュンサー・へージンガー氏は、「非常に難しい決定であったが、そうすべきものである。私たちがもっとも責任を持たなければならないのは職員の安全であり、科学コミュニティの全てのメンバーが、この決定の必要性を理解してくれている。今回の決定は、ヨーロッパが世界レベルの科学ミッションを安全に実施し、かつヨーロッパが開発した機器、あるいは我々の探査機に関わる世界中の科学者の安全を保証する上で慎重に下した判断である。今回の措置の対象となった探査機や機器は人類が開発したもっとも精密かつ優れたものであり、一定期間電源をオフにしたり、スタンバイ状態にしたとしても十分に安全であり、それを行おうとしているのである。」と述べ、決定に理解を求めています。

一方、どうしても「面倒を見なければならない」太陽系科学探査機もあります。それが、現在水星を目指しているベピ・コロンボです。
ベピ・コロンボは、水星全体の観測を行うことを目指した日本とヨーロッパ共同の探査機です。日本は水星の磁気圏を観測する「みお」(MMO)の開発を担当しています。

ベピ・コロンボは間もなく(4月10日に)地球スイングバイを行う予定となっており、そのため現在は重要な時期にあります。ESOCの限られた運用能力の一部は、この重要なベピ・コロンボの地球スイングバイのために役立てられることになります。しかし、それであっても非常に少ない数の技術者が、十分な「社会的距離」(人と人との間の距離)を保った上で、最大限衛生状態に配慮した形で立ち会うこととなります。

ESAでミッション運用を担当しているパオロ・フェリ氏は、こういった探査機は長期にわたりほとんど、あるいは全く地上からの命令を受けなくても動作することを前提として設計されているとしています。「例えば、地球からみて探査機が太陽の裏側にあるような場合(通信ができない)にも探査機は正常に動作するように設計されている。地上からの命令がごく限られた、あるいはそれほど頻繁ではなかったとしても、何ヶ月にもわたって探査機は正常な状態を保てる。その間に新型コロナウイルスへの対応手段を十分に確保できるだろう。」とし、探査機自体はこういった状況にも十分耐えられることを強調しています。その一方で、この「一時的」中断が数カ月単位という、かなり長い期間にわたる可能性も示唆しています。

となると、いつ正常運用に戻るかが気になるところですが、もちろん現在の新型コロナウイルスの蔓延を目にすれば、すぐにというわけにはいかないでしょう。「各ミッションが平常運用に戻る時期は、それぞれのミッションごとに決めることになる。これは、装置や複雑さといった各ミッション独自の判断材料があるからだ。」(フェリ氏)

なお、今回の決定は、天文衛星の「コペルニクス」のような、地上からの頻繁な命令が必要なミッションは除外されます。こういったミッションはESOCの外から1人の技術者が指令を送れるような準備がなされています。

ESAのヨーハン・バーナー長官は、今回の決定を行った科学者、技術者そして関係者に謝意を表すと共に、「高い専門能力をもったESAの職員一人ひとりが、このような決定を確実に実行に移した。ESAはなんといっても、ヨーロッパ全体から集まった、安全を確保しなければならない人々で構成されている。私たちは科学と宇宙だけではなく、そこで業務する人たち、さらには全世界にいる、その家族や仲間たちが健康で安心して過ごせることを重視する必要がある。」と述べ、ESAが常に働く人の安全を考慮していることを強調しています。

この新型コロナウイルスの猛威において、いまいちばん必要なことは人間を守ること、これは編集長もそう思います。もし病気で人が倒れ、さらには亡くなるという最悪の事態を招いてしまった場合には、その後のミッションにも重大な影響が生じてしまいます。であれば、今は機器を最低限の運用状態にした(科学的な成果のロスを許容した)としても、人間を守る方向で検討すべきでしょう。
そうであったとしても、世界全体において、このウイルス禍が本当に早く収まって欲しいと願わざるを得ません。

ESAの記事 
https://sci.esa.int/web/solar-system/-/esa-scales-down-science-mission-operations-amid-pandemic
エクソマーズ (月探査情報ステーション)

エクソマーズ (ExoMars)


マーズ・エクスプレス (月探査情報ステーション)
https://moonstation.jp/ja/mars/exploration/MER/

協賛企業

渡辺教具製作所
ウイルネット
リポビタンD

提携企業・団体

TeNQ