月探査情報ステーションとは

月探査情報ステーションは、月・惑星探査の情報を中心として、月の科学、さらには月や月・惑星探査にまつわる様々な情報を皆様にお届けする、「月・惑星探査のポータルサイト」です。

このサイトでは、月を中心として、「科学」という視点を中心に取り上げ、月についてどのようなことがわかり、どのようなことがわかっていないのかを解説しています。

そして、まだわからないことを調べようとする「探査」(ミッション)について、最新情報をいち早くお知らせするほか、その背後にある科学などについて、わかりやすく解説しています。

月について、私たちはどの程度のことを知っているのでしょうか? ここでは、月の不思議や謎、解明された事実などをまとめました。科学だけではなく、雑学などの広い話題も網羅しています。

詳細はこちら
月は、見て楽しむものでもあります。このカテゴリーには、いろいろな楽しみ方ができるよう、クイズや参加型プロジェクト、ギャラリーなどを取り揃えてあります。

詳細はこちら
人間は月に降り立ち、惑星へ探査機を飛ばしてきました。そのチャレンジは今も続いています。ここでは、そういった私たちの外の世界への挑戦をご紹介します。

詳細はこちら

広告

お知らせ

708, 2018

イベント情報の一部訂正

昨日公開した、9月17日の郡山市ふれあい科学館のイベント「スターレクチャー」ですが、講演会の時間(日付に変更はありません)が間違っておりましたので修正いたします。正しい日時は午後2時〜午後3時30分です。大変失礼しました。
なお、ページに掲示されておりましたポスターでは日付・時間ともに誤っておりましたため、こちらも修正しました(元のページでも誤っていましたが、現在は修正されています)。

608, 2018

イベント情報を1件追加しました

「イベント情報」のページに、新しいイベント情報を1件追加しました。9月17日に郡山市ふれあい科学館で開催される、編集長(寺薗)による「はやぶさ2」に関する講演です。

608, 2018

火星探査機インサイト、火星への旅のちょうど半分が経過

5月に打ち上げられた火星探査機「インサイト」が、火星への旅のちょうど半分の行程に達しました。

インサイトは、火星の内部構造を調べることを目的とした探査機です。内部構造を調べる目的が火星に打ち上げられるのははじめてです。この目的のため、地震計や熱流量計といった、火星内部の情報を捉えるための装置を搭載しています。

インサイトの公式ツイッター(一人称でのつぶやきです。最近のアメリカの探査機は一人称でのつぶやきが多くなっていますね)によると、現在インサイトは3億マイル(約4億8000万キロ)の旅のちょうど半ばにおり、飛行速度は時速6200マイル(時速約1万キロ、秒速換算で約2.75キロ)とのことです。

インサイトの火星への到着は今年11月26日が予定されています。

インサイト (月探査情報ステーション)

インサイト – InSight

508, 2018

ニューホライズンズ探査チーム、望遠鏡による目的地「ウルティマ・トューレ」の観測に成功

惑星探査機ニューホライズンズのチームが、望遠鏡による目的地「ウルティマ・トゥーレ」の観測に成功しました。
ニューホライズンズは、2015年7月(今から3年前)に史上はじめて冥王星の探査に成功したあと、次の目的地として、カイパーベルト天体(海王星よりも遠いところにある大きな天体。エッジワース・カイパーベルト天体、あるいは太陽系外縁天体ともいわれる)「ウルティマ・トゥーレ」(Ultima Thule: 仮符号は2014 MU69)の観測に成功しました。
もちろん、カイパーベルト天体の探査も史上初となります。

今回は「掩蔽」(えんぺい)と呼ばれる現象を観測しました。掩蔽とは、ある天体の前を目的の天体が通過する(目的の天体が別の天体により隠される)現象です。掩蔽を利用すると、その天体の隠され方を詳細に観測することによって、目的の天体の大きさや形を知ることができるため、非常に貴重な機会なのです。

今回ニューホライズンズのチームは、地上(地球)から望遠鏡を使って観測を行いました。チームは南アメリカのコロンビアとアフリカのセネガルで観測を行ったとのことです。
サウスウェスト研究所に所属するニューホライズンズの共同研究者(Co-Investigator)、マーク・ビュイエ氏は、観測データが大量に得られて「これからやることがたくさんある」とのことです。現地は天気が悪く苦労したようですが「何とかなった」とのことで、「多くの苦労をした観測チームの面々に感謝したい」と述べています。

今後観測データの解析が進めば、このウルティマ・トゥーレの大きさや表面の様子がわかると思います。さらにこの天体はどうやら2つに分かれているらしいということで、この点についてもわかるかも知れません。
ニューホライズンズのウルティマ・トゥーレへの最接近は、来年(2019年)の1月1日が予定されています。正月早々ではありますが、史上初のカイパーベルト天体の素性が明かされることに期待したいですね。

ニューホライズンズチームの記事
http://pluto.jhuapl.edu/News-Center/News-Article.php?page=20180804
ニューホライズンズ (月探査情報ステーション)

ニューホライズンズ – New Horizons

308, 2018

【一部修正】日本の小型月探査機「スリム」は月の「神酒(みき)の海」着陸へ、打ち上げは2021年度

2018年8月2日に開催された文部科学省 第43回宇宙開発利用部会にて、JAXA宇宙科学研究所が開発を進める小型月着陸実証機「スリム(SLIM: Smart Lander for Investigating Moon)」の計画見直しが報告されました。

宇宙科学研究所の國中均所長と坂井真一郎「スリム」プロジェクトマネージャーの説明によりますと、スリムは打ち上げ予定を2020年度から2021年度へ延期し、2016年に事故により運用を停止した「ASTRO-H(ひとみ)」後継機であるX線分光撮像衛星「XRISM(クリズム)」の相乗りとなり、H-IIAロケットで打ち上げる予定となりました。月での着陸地点は、月内部のマントルが露出している部分の可能性をもつ地域、「神酒(みき)の海」となります。

スリムは、本体のみで200キログラム程度の小型軽量の探査機で月への精密な着陸技術の実証を行うプロジェクトで、目標地点に100メートル以内の誤差で着陸することを目指しています。航法カメラの画像によって自ら判断しながら目標へ接近、障害物を見つけて回避しながら降りる技術を確立しようというものです。

スリム探査機は当初イプシロンロケットで打ち上げる予定でしたが、スリムがプロジェクトへ移行した2016年4月にX線天文衛星ASTRO-H(ひとみ)の機能に異常が起き、衛星を失うこととなりました。この事態を受けてスリム探査機においても開発の確実化を目指した再検討を行ったところ、探査機の質量が増加しイプシロンロケットでは打ち上げが難しくなるとのリスクが発生しました。

そこで、スリムとXRISMとをH-IIAロケットで相乗り打ち上げを行う検討を行ったというものです。XRISMは2020年の打ち上げを目指していましたが、主要なミッション機器である軟X線分光装置(SXS)検出器モジュールのNASAからの引き渡しが2019年1月予定から2019年10月に延期となりました。そのため、打ち上げは2021年度にずれ込む見通しです。

ロケット変更に伴い、スリムの探査機の構成を増強することができるようになりました。メインエンジンは1本から2本へ増強、補助スラスタも8本から12本となります。また、オプション扱いの予定であった分光カメラを組み込み予定とし、この分光カメラの機能の空間分解能を上げる予定です。分光カメラの性能が向上することで、月の表面の物質の組成をより推定しやすくなるだけでなく、表面の砂の粒径(粒の大きさ)が観測できる可能性があるといいます。この情報は、「月がどのように進化したか」を調べる手がかりとなります。

スリムの着陸予定地点はおおむね斜度15度以下となっていますが、探査機が思わぬ転倒をしてしまうことがないよう、着陸方式は最終的に寝た姿勢となる方式が採用されました。エンジンを噴射しながら降下し、着陸してから転がるというもので、「2段階着陸方式」と呼ばれています。目標が急斜面であっても着陸できる方式とされています。

さらに、H-IIAの打ち上げ能力に余裕があった場合には、分離する「小型プローブ」を追加で搭載することを検討しています。小型分離プローブは、スリム本体の着陸後のミッションを外から観測したり、着陸する状況を撮影する、小型プローブ自身の通信装置で地球と直接通信を行う、といった役割を持つことが考えられています。

探査機の増強により、スリムの質量は元のおよそ600キログラム(うち、推薬を除く本体部分は約130キログラム)から、全体でおよそ730キログラム(本体は約200キログラム)となりました。元の計画ではイプシロンロケットのキックステージ開発費を含めて総開発費は180.5億円でしたが、H-IIA相乗りとなったことで総開発費は148億円に抑えられています。

スリムの新しい計画では、着陸目標地点が選定されました。月探査機「かぐや」の成果から、月内部にあったマントル物質が月の表面に露出している可能性があると考えられるカンラン石の多い地域をピックアップ、地形や着陸の安全性を考慮して選定されたものです。着陸地点となる南緯13.3度、東経25.2度の地域は「神酒の海」と呼ばれています。月の「海」とは、かつて月にあった火山活動によって玄武岩質マグマが噴出した場所と考えられており、「神酒」とはギリシャ神話の神々の飲み物「ネクター」に由来します。ラテン語の地名をカナで書くと「マレ・ネクタリス」といいます。

スリム計画は、探査機の基本設計を確定する作業を進めており、2018年9月ごろには設計審査が終わる予定です。
取材・文・写真: 秋山文野
【2018年8月3日午後11時追加】内容に一部誤りがあったため、記事を一部修正しました。失礼しました。
(誤) スリムは2020年の打ち上げを目指していましたが、主要なミッション機器である…
(正) XRISMは2020年の打ち上げを目指していましたが、主要なミッション機器である

スリム (JAXA)
http://www.jaxa.jp/projects/sat/slim/
スリム (月探査情報ステーション)

スリム – SLIM

208, 2018

マーズ・エクスプレスのトップページを新サイトへ移行しました

打ち上げから15年、現在も運用が続いているヨーロッパの火星探査機「マーズ・エクスプレス」のページを新サイトへ移行しました。
先日もマーズ・エクスプレスのデータから火星の南極の地下に湖があるという驚くべきニュースが報じられたばかりですが、月探査情報ステーションの火星探査機のページは多くが2000年代に製作された古いページとなっておりました。このため、今回のニュースでアクセスしてきても、特に携帯端末(スマートフォンやタブレットなど)をご利用の方には見にくい状態となっていました。
今回の新サイト移行により、携帯端末からもぐっと見やすくなります。

そのほか、写真の更新、ページ内容の最新情報への更新、最新のリンク先への更新などを実施しております。
月探査情報ステーションの火星探査機のページですが、現在運用中の探査機を優先して、探査機のトップページから順次新サイト移行を進めてまいります。

協賛企業

渡辺教具製作所
ウイルネット
リポビタンD

提携企業・団体

TeNQ