月探査情報ステーションとは

月探査情報ステーションは、月・惑星探査の情報を中心として、月の科学、さらには月や月・惑星探査にまつわる様々な情報を皆様にお届けする、「月・惑星探査のポータルサイト」です。

このサイトでは、月を中心として、「科学」という視点を中心に取り上げ、月についてどのようなことがわかり、どのようなことがわかっていないのかを解説しています。

そして、まだわからないことを調べようとする「探査」(ミッション)について、最新情報をいち早くお知らせするほか、その背後にある科学などについて、わかりやすく解説しています。

月について、私たちはどの程度のことを知っているのでしょうか? ここでは、月の不思議や謎、解明された事実などをまとめました。科学だけではなく、雑学などの広い話題も網羅しています。

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月は、見て楽しむものでもあります。このカテゴリーには、いろいろな楽しみ方ができるよう、クイズや参加型プロジェクト、ギャラリーなどを取り揃えてあります。

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人間は月に降り立ち、惑星へ探査機を飛ばしてきました。そのチャレンジは今も続いています。ここでは、そういった私たちの外の世界への挑戦をご紹介します。

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お知らせ

2801, 2018

皆既月食のページを更新しました

1月31日の皆既月食が近づいてきました。
月探査情報ステーションの皆既月食のページを更新しました。新たに、よくあるご質問、当日の天気、関連リンクを追加し、ページが完成しました。
皆既月食についてのご質問がありましたら、ツイッター、及び「お問い合わせ」にて受け付けております。

2201, 2018

今月31日の皆既月食に関するページを公開しました

今月(1月)31日、今年最大の天文イベントの1つともいえる皆既月食があります。
月探査情報ステーションでもその情報をより多くの皆様にお届けするべく、皆既月食のページをオープンしました。「イベント情報」の下に掲載されています。
現在、「皆既月食とは何か」という情報のみ掲載されていますが、今後は各地の皆既月食開始・終了時間などより詳細な情報を掲載していく予定です。
また、月探査情報ステーションが持つ、月食関係のページへのリンクも掲載しています。
皆既月食を楽しむお供にぜひお役立てください。

1701, 2018

イベント情報を追加しました

イベント情報のページに、1月28日(日)に青森県八戸市で開催される「スペースガード探偵団in青森」、及びその前日に開催される「第9回スペースガード倶楽部」の情報を追加しました。
スペースガード探偵団では、編集長(寺薗)が講演します。
皆様のご参加をお待ちしております(参加方法は上記ページをご参照下さい)。

1201, 2018

中秋の名月・栗名月のQ&Aを今年の情報で更新しました

月探査情報ステーションでアクセスがもっとも多いページである、中秋の名月の日についてのQ&Aを最新情報に更新しました。
今年の中秋の名月は9月24日(月曜日・振替休日)です。
また同時に、その約1ヶ月後の栗名月についてのQ&Aページも最新情報に更新しました。栗名月(十三夜)、今年は10月21日(日曜日)です。
また、Q&Aコーナーの「資料室」にある、中秋の名月の日付(21世紀・過去分)も更新し、2017年分までを掲載しています。

今年は珍しいことに、中秋の名月、栗名月とも休日となります。
まだまだ先ですが、ぜひ2つの美しいお月様が見られるといいですね。

1101, 2018

ハクト、3月末までのミッション達成困難を表明、しかし「挑戦を続けていきます」

おととい本ブログでもお伝えしましたが、月着陸を目指す技術競争「グーグル・ルナーXプライズ」(GLXP)に参加している日本のチーム「ハクト」が、このGXLPの達成期限である3月末までの打ち上げが難しくなったという報道がインド国内、さらには国内でも出てきました。これを受けてハクトの袴田武史代表は11日都内で記者会見し、この事実を認めた上で、3月末までのミッション達成が困難になったことを表明しました。しかし袴田代表は同時に、月着陸を諦めたわけではなく、様々な手段を通してミッション実現の可能性を引き続き探っていくと表明しました。

GXLPは、月に探査機を軟着陸させた上でローバーを500メートル以上走行させ、月面から高精度の静止画・動画を最初に送信できたチームに、賞金2000万ドル(約23億円)を授与するという技術開発競争です。名前の通りグーグルがスポンサーになっています。
当初は30以上ものチームが名乗りを上げていましたが、現時点で残っているチームは5つとなっており、そのうちの1つが日本のチーム「ハクト」(HAKUTO)です。ハクトのローバーは「ソラト」と命名されています。
またこのレースには締切が設定されています。達成期限は過去何回も延長されてきましたが、現在は2018年3月末(つまり、あと2ヶ月半強)となっています。

今回の問題は、ハクトのローバー「ソラト」の打ち上げを、インドのチーム「チーム・インダス」が打ち上げるロケットに相乗りさせる形で行うというところから始まっています。
このチーム・インダス、ロケット(インドのPSLVロケット)を打ち上げロケットとして調達する予定でしたが、今年に入ってから実はそのための資金を確保できておらず、打ち上げ契約が行えていないということがわかりました。
PSLVはそもそもチーム・インダスが打ち上げるために契約されており、ハクトはそれに「相乗り」していく形です。従って、チーム・インダスが契約を履行できなければ、相乗りしていくハクトも月面に到着することができません。
この問題が公になったのは今年になってから、この数日のことで、大変急だったことがわかります。

この問題を受けて、11日、ハクトの袴田武史代表が都内で記者会見しました。
袴田氏は、上記の、PSLVとチーム・インダス間の契約に関する問題を認め(詳細については守秘義務というがあるためお話しできないとのことでした)、GLXPの達成期限である3月までに「ソラト」を月面に到達させることが困難であると表明しました。
その上で、決してGXLPから離脱するわけではないと強調した上で、「これまでHAKUTOのチャレンジに共感、ご支援いただている皆様の想いを無駄にしないために、Google Lunar XPRIZEそして民間による月面探査という挑戦を続けていきます。」と表明しています。

ただそうはいっても、実現するためには何らかの方策を考える必要があります。
その1つが、GLXPの期限延期です。現時点で参加している5つのチームすべてが、まだロケットの打ち上げについての日時を発表していません。つまり、どのチームもまだめどが立っていないという状況なのです。従って、このままではレースは誰も達成できず終わってしまうことも考えられます。
記者会見では、袴田代表はGXLPの期限延長を先方に依頼していることを明らかにし、これを含めた「あらゆる方策を検討している」ということを述べています。
仮にGXLPの期限が延長されれば、資金調達のための時間確保も可能となります。また、チーム・インダスの支援などを行う際にも多少の時間的な猶予が与えられるでしょう。

また、チーム・インダスについてはいろいろな問題が指摘されていますが、袴田代表は「チーム・インダスとのパートナーシップは今後も続けていきたい」と言明しました。

袴田代表自身も今回の問題について把握したのはつい最近だったようで、記者会見でいつ問題を把握したのかを尋ねられると「おとといの昼過ぎ、報道で知った」と述べていました。このタイミングは編集長(寺薗)が問題を把握したのとほとんど変わりありません。

また、仮にGXLPが期限を延長しなかった場合についても、「その場合も月への飛行を目指す」と答えています。
いずれにせよ、様々な方法で月に向かうことを検討する、ということになります。

今回の問題、先方のチームの財政面での問題などを把握できていなかった点で、ハクト側にも甘さがあったことは否定できないでしょう。また、そもそも相乗りではなく、自力でロケットを調達すべきであったという意見もあると思います。
しかし、ハクト側としてもチーム・インダスと交流を重ねた上で今回の結論に至っているわけで、それ以上彼らを責めるのはむしろ酷であると私は考えます。相乗りという決断にしても、当初参加していたチーム「アストロボティック」のキャンセルにより、大慌てで打ち上げロケットを探さなければならないという状況に陥り(2016年末までにロケットを決定していないチームは自動的にGXLPから脱落させると、主催者から説明されていました)、当時打ち上げロケットを明確にしていたチーム・インダスと組むという判断は妥当なものであったと考えられます。
もちろん、ロケットを自前で調達するという面もあったと思いますが、今度はそのための資金調達の問題が生じます。それができていれば…ということもあるでしょうが、今のハクトではそれが限界であるともいえるでしょう。その限界の中でできる限りのことをしてきたうえでの今回の結論であると、編集長は考えています。

袴田代表は、記者会見後に発表されたハクトの声明の中で、「どんな困難があっても歩みを止めずにいれば、解決案は出てきます。我々は引き続き挑戦し続けます。」と力強く語っています。
編集長が「はやぶさ」のミッションに関わっていたとき、あるいはH-IIAロケット打ち上げ失敗のさなかにいたときにも、まさに同じことがありました。どのような状況に置かれても、歩みを止めず、解決案を探っていけば必ず出口はある…。そのことは、私が身をもって知っています。

そしてそのような状況において、多くの人からの励ましの言葉がいちばん力になった、ということを私も体験しています。
頑張ろうという人を後押しすること、それがいま、私たちができる、ハクトへの最大の支援ではないでしょうか。

月探査情報ステーションでも引き続きハクトの状況を随時お伝えすると共に、彼らの挑戦を支援していきたいと思います。
皆様もぜひご支援いただきますよう、編集長よりお願い申し上げます。

【さいごに】 本記事のまとめにあたっては、大貫剛さんの記者会見の様子のツイートを参考にいたしました。大貫さんにこの場を借りて感謝申し上げます。

ハクトの声明

HAKUTOは挑戦し続けます


soraeの記事

日本月面探査チーム「HAKUTO」、月を諦めず 3月打ち上げは困難に

901, 2018

ハクトと相乗り打ち上げのチーム・インダス、ロケット調達に失敗か? ハクトにも暗雲?

たいへん心配なニュースが入ってきました。
グーグル・ルナーXプライズ(GXLP)に参加しているインドのチーム「チーム・インダス」が、ロケットの調達に失敗した可能性があると、インドのウェブ系メディアの「ファーストポスト」(FIRSTPOST)が伝えています。
これだけならまだ大したことはないのですが、実はこのGXLPに参加している日本のチーム「ハクト」(HAKUTO)は、チーム・インダスが調達した(するはずだった)ロケットに相乗りする形で打ち上げられることになっています。もしこれが事実だとすると、ハクトの打ち上げもできないことになってしまいます。

チーム・インダスとハクトのローバーは、インドのロケット「PSLV」によって、3月末までに打ち上げられる予定でした。
記事によると、複数のインド宇宙研究機関(ISRO)の情報源から、今回このPSLVの打ち上げ契約に必要な3000万ドル(日本円で約30億円)が調達できなかったとの情報が入っているとのことです。なお、契約はISROと直接行うのではなく、ISROの関連会社で、PSLVなどの打ち上げサービスを提供しているアントリックス(ANTRIX)という会社と行うことになっていますが、いずれにしてもロケット打ち上げの契約ができなかったということになります。

なお、この情報はウェブメディア「The Ken」というところの記事が元になっています。このThe Kenは基本的に有料メディアで、より詳細な内情を伝えていますが、その点については省略します。いずれにしても、もしこれが本当であれば、打ち上げができない(少なくともGLXPの達成期限である3月までに打ち上げできない)事になります。それはまた、同じロケットに乗っていくハクトのローバーが月に到達できないということでもあり、ハクトにとっては大変な問題を抱えてしまったことになります。

また同じくThe Kenによれば、チーム・インダスは以前から問題を抱えており、資金調達ができたとしてもGXLPの期限までにローバーを仕上げ、打ち上げに間に合わせることができないことは明らかだったとのことです。
さらにファーストポストの記事では、The Kenの記事を引用する形で、打ち上げに欠かせない基幹部品である慣性航法ユニット(IMU: 衛星やロケットの位置や姿勢を知るための部品)が昨年末までに届いていないなど、チーム・インダスがかなり混乱した状況にあったことに触れています。

いまのところ、チーム・インダス、ハクト、どちらからも情報は出ていません。
The Kenの記事自体もソースが明示されておらず、また、インドの他の通信社から類似の記事は出ていません。
従って、この情報をすぐ額面通りに受け取るべきなのかはまだわかりません。ただ、このような情報が出てきているということは、ハクトにとってもたいへん厳しい状況であるといえるでしょう。

ただ、もしこの問題が事実であるとすれば、両チームとも解決に向けて動いていると思われます(少なくとも、そう信じたいです)。心配ではありますが、私たちにできることは、ただ1つ、しっかりと見守り、情報を待つことかと思います。

【1月12日午前10時30分】1箇所、軽微な表現の修正を行いました。
(旧) 慣性航法ユニット(IMU: 衛星やロケットの位置を知るための部品)
(新) 慣性航法ユニット(IMU: 衛星やロケットの位置や姿勢を知るための部品)

ファーストポストの記事 
http://www.firstpost.com/tech/news-analysis/teamindus-could-dropout-of-google-lunar-xprize-competition-after-isro-denies-them-pslv-launch-vehicle-4294061.html
ハクト
http://www.team-hakuto.jp

協賛企業

渡辺教具製作所
ウイルネット
リポビタンD

提携企業・団体

TeNQ