11月9日の打ち上げから必死の回復努力が続けられてきたロシアの火星探査機、フォボスグルントですが、回復は絶望的になったと、space.comが伝えています。
また、探査機は既にいくつかの破片に分解してしまっており、大気圏に突入したものもあるとのことです。さらに、破片のいくつかは宇宙物体(スペースデブリ)として、アメリカ軍の追跡リストに掲載されています。
space.comの情報元では、このくらいの低高度(100〜200キロ)でのロケットなどの破片はそれほど珍しくないとのことで、また、2つの物体がフォボスグルント本体から離れたあとも軌道変化がそれほどないことから、状況はそれほど深刻ではないと述べています。
ある専門家は、「(フォボスグルントは)完全にだめになった(“dead in the water”)」と述べています。
・space.comの記事 (英語)
  http://www.space.com/13846-phobos-grunt-russia-mars-mission-doomed.html
・フォボスグルント/蛍火1号 (月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/mars/exploration/future.html#PHOBOSSOIL