マーズ・サイエンス・ラボラトリー

キュリオシティが分析した岩に驚きが広がる

火星探査機マーズ・サイエンス・ラボラトリー(愛称「キュリオシティ」)が最初に分析した岩は、これまでの探査で考えられていたよりも複雑な組成を持っていることがわかり、科学者を驚かせています。また、地球内部の岩に似ていることもわかってきました。 マーズ・サイエンス・ラボラトリーの科学チーム共同研究科学者であるカリフォルニア工科大学のエドワード・ストールパー氏は、岩の科学分析結果についてこのように述べています。「今回発見された岩の科学分析結果をみると、かなり奇妙な点はあるのだが、岩自体は地球上の火山地帯によく存在する、いわゆる玄武岩に属するものである。ただ、火星で見つかっている同種の岩はたった1種類で、今回の岩がそれと同じような過程でできたのかどうか、現時点では断言できない。ただ、その岩の起源を考える上でここはいい場所かも知れない。」実際、このような岩石は地球上ではマントル由来と考えられるもので、かなり水を多く含むマグマから結晶化する過程でできてくることが知られています。 ...

キュリオシティ、火星に河原の跡を発見

先日活動を開始したばかりで、まだテスト中という形にある火星探査機マーズ・サイエンス・ラボラトリー(愛称「キュリオシティ」)ですが、早くも大発見を成し遂げました。ローバーを走らせている道の途上で、かつての河原の跡らしい地形を発見したのです。 河原となれば、当然川の跡ですから、水が流れた跡ということになります。これまでも、火星では数多くの水の証拠、あるいは水の存在を示唆するデータなどが発見、あるいは提示されてきましたが、河原のような証拠はまさに火星探査史上はじめてとなります。 ...

キュリオシティのターゲットは、ルート上の「ちょっと変わった岩」

火星探査機マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL。愛称「キュリオシティ」)の最初のターゲットは、移動ルート上にある、フットボールくらいの小さな岩になりそうです。ここで、ロボットアームの試験などを行うことになりそうです。 キュリオシティは現在、この岩から約2.5メートルほど離れたところにいます。この岩がある場所は、着陸点(ブラッドベリ着陸点)から、グレネルグと呼ばれている場所の途中にあります。今後数日かけて、ロボットアームをこの岩に近づけ、アームに搭載されているスペクトロメーターなどの機器の試験や、カメラでのクローズアップ撮影などを行う予定です。 ...

キュリオシティ、ロボットアームの準備をほぼ完了

火星探査機マーズ・サイエンス・ラボラトリー(愛称「キュリオシティ」)に搭載されているロボットアームの準備がほぼ完了しました。2.1メートルもある非常に長いこのロボットアームには、様々な装置が搭載されています。探査チームでは今回、ローバーを動かさず、9月5日に到達した地点で静止して準備作業を行いました。今週末にはローバーの運転を再開し、最初に探査する岩をローバーに搭載されたカメラで撮影する予定です。 今回、このロボットアームに搭載された2つの装置のうち、火星拡大鏡撮像装置(MAHLI)とアルファ粒子・X線スペクトロメーター(APXS)の試験が終了しました。MAHLIは岩石表面の模様を高精度で撮影することができる装置です。APXSは、アルファ粒子と呼ばれる粒子やX線を使って、岩石の中の元素などを測定できる装置です。 ...

キュリオシティ、火星から史上初となる音楽送信を実施

火星探査機マーズ・サイエンス・ラボラトリー(愛称「キュリオシティ」)は、このほど、史上初となる、火星からの音楽送信を行いました。アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス近郊(パサデナ)にあるジェット推進研究所(JPL)には、特別ゲストや生徒、さらにはメディアなどが集結、火星から送られてくる、ヒップホップミュージシャン「ウィル・アイ・アム」(will.i.am)が歌う、「リーチ・フォー・ザ・スターズ」に耳を傾けました。 NASAのチャールズ・ボールデン長官は、ビデオメッセージで、「火星は常に私たちを魅了してきたし、キュリオシティは、火星が生命の存在に適している場所かどうかを明らかにしてくれるだろう。そして、私たちが将来火星に行ったとき、何を得ることができるのかも教えてくれることだろう。ウイル・アイ・アムは、私たちの火星探査のプレイリストに、最初の1曲を加えてくれたのだ。」と、聴衆に語りかけました。 ...

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