メッセンジャー

水星の長い崖

メッセンジャーが撮影した画像の中に、水星表面に伸びる長い崖が写っているのが発見されました。この写真は水星の表面でもはじめて撮影された場所ですが、大きな崖が写真の上下に走っているのがわかります。この崖、実は先日公開した写真の崖がそのまま北に伸びているものなのです。この写真の幅は約200キロメートル、崖の長さは数百キロメートルにも及ぶとみられています。 このような長く高い崖があることは、マリナー10号による観測で明らかになりました。このことは、水星が太陽系の他の天体と全く違う進化の過程をたどってきたことを示しています。この大きな崖は、水星の内部が冷えて惑星全体が収縮する際にできたと考えられています。しかし、マリナー10号で捉えられた水星表面は、全体の半分にも満たない領域です。このような崖が水星全体でどのように分布しているのかはまだ知られていません。メッセンジャー探査機が撮影した水星の高解像度画像によって、科学者たちはこのような崖が水星表面にまんべんなく分布しているかどうかを一生懸命調べています。 ...

2023-07-10T10:02:37+09:002008年1月29日(火)|メッセンジャー|

水星の北側を眺める

水星の北極側を撮影した画像です。この画像に写っている地表面は、これまで探査機によって撮影されたことがない側からの映像です。写真の右上には水星のへりの部分が写っていますが、左側では明暗線(昼と夜との境)になっています。この明暗線近くでは、太陽光が低い角度から差し込むため、表面の地形が長い影をさして、よりはっきりとみえるようになります。 以前ご紹介した、南極方向を捉えた映像(http://moon.jaxa.jp/blog/index.php?itemid=47)と比較すると、南極付近にはクレーターが多数存在するのに対し、北極付近にはそれほど多くないことがわかります。どちらかというと北極付近は平らな平原が目立ち、マリナー10号で行われた北極の観測と同じような結果です。 ...

2023-07-10T10:02:37+09:002008年1月29日(火)|メッセンジャー|

クレーターを数える

この写真は、再接近時の写真の中でも、探査チームを興奮させた1枚です。 この写真に写っている未知の領域についての研究が始められていますが、例えば、この地域のクレーターを同定したり、大きさを調べたりする作業なども行われています。ある地域にどれだけクレーターが存在するかという「クレーター密度」は、その地域がどれくらい古いかを大まかにではありますが示すものです。クレーターが多ければ多いほど、その地域は地質学的に古い場所ということになります。水星表面の異なる場所でのクレーター密度を数えることによって、水星の地史を比較しながら構築することができ、その地域がどのようにしてできたのか、そしてどのような過程を経てきたのかを知ることができます。 ...

2023-07-10T10:02:37+09:002008年1月29日(火)|メッセンジャー|

メッセンジャーによるはじめてのスペクトル測定

カラー写真と同様、メッセンジャーは、フライバイ時に、紫外・可視光・近赤外の各領域でスペクトルを取得しました。 この図は、メッセンジャー探査機に搭載された水星大気・表面組成スペクトロメータ(MASCS)により得られた、650カ所の観測点をプロットしたものです。長さはだいたい300キロメートルにわたります。 ...

2023-07-10T10:02:37+09:002008年1月24日(木)|メッセンジャー|
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