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カラー写真と同様、メッセンジャーは、フライバイ時に、紫外・可視光・近赤外の各領域でスペクトルを取得しました。
この図は、メッセンジャー探査機に搭載された水星大気・表面組成スペクトロメータ(MASCS)により得られた、650カ所の観測点をプロットしたものです。長さはだいたい300キロメートルにわたります。
白い部分が、MASCSが取得した60カ所の地点になります。赤く示されている領域が、平均データを作るための領域です。
観測は水星から1900キロメートル離れた、水星の昼間の地点から始められ、水星から8500キロメートル離れるまで続けられました。
この水星のスペクトルは、太陽光のうちどの波長の光が水星の地表の物質によって吸収されたかを示しています。スペクトル曲線がへこんでいる部分は、太陽光線が吸収されていることを示しています。このような吸収の幅や大きさは、水星表面がどのような鉱物でできているのかを調べるための手がかりになります。
水星はこれまで地球から望遠鏡によって調べられてきましたし、マリナー10号によって分光データも取得されてきましたが、今回のメッセンジャーによる探査により、十分な空間的、波長的な解像度を持った水星スペクトルデータを得ることができました。
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http://messenger.jhuapl.edu/gallery/sciencePhotos/image.php?gallery_id=2&image_id=133