日本の月探査計画。月着陸を行う。2023年度打ち上げ予定。

月探査機スリム打ち上げ、8月以降に延期へ

JAXAは31日、2023年度に打ち上げられる予定の月探査機スリム(SLIM)について、打ち上げ時期を8月以降に設定すると発表しました。3月に発生したH3ロケット試験機1号機の打ち上げ失敗と、その後の原因究明を受けた措置です。 月に着陸したスリム探査機の想像図 (© 池下章裕) SLIMはJAXAが開発している月着陸機です。月面の狙った場所にピタリと着陸する「ピンポイント着陸」を行うことを主軸に、月面の鉱物組成を調べる「マルチバンド分光カメラ」を搭載し、科学・工学両面での月探査を目指します。 31日にJAXAが発表したプレスリリースによると、SLIMの打ち上げ時期はそもそも宇宙基本計画の工程表においては2023年度はじめ頃を想定していたものの(具体的な月については示されていません)、月・太陽・地球の位置関係により打ち上げ時期に制約が生じるとのことです。 ここに発生したのが、3月7日のH3ロケット試験機1号機の打ち上げ失敗です。 現在その原因については調査が進められていますが、その過程で出てきたのが、点火しなかった第2段ロケットの電源系です。 [...]

By |2023-07-10T10:01:11+09:002023年4月4日|スリム|月探査機スリム打ち上げ、8月以降に延期へ はコメントを受け付けていません

【一部修正】日本の小型月探査機「スリム」は月の「神酒(みき)の海」着陸へ、打ち上げは2021年度

2018年8月現在のスリム探査機の構造出典: 第43回宇宙開発利用部会資料『小型月着陸実証機(SLIM)の計画見直しについて』 2018年8月2日に開催された文部科学省 第43回宇宙開発利用部会にて、JAXA宇宙科学研究所が開発を進める小型月着陸実証機「スリム(SLIM: Smart Lander for Investigating [...]

By |2023-07-10T10:01:26+09:002018年8月3日|スリム|【一部修正】日本の小型月探査機「スリム」は月の「神酒(みき)の海」着陸へ、打ち上げは2021年度 はコメントを受け付けていません

日本の月探査機スリム、打ち上げ1年延期、天文衛星「ひとみ」代替機と一緒に打ち上げへ

興味深いニュースが入ってきました。 現在開発中の日本の月探査衛星「スリム」について、打ち上げを1年延期すると共に、打ち上げロケットをH-IIAに変更、さらにこれを、2016年に事故で失われた天文衛星「ひとみ」との相乗り打ち上げにする、という報道が、日刊工業新聞から出ています。 月に着陸したスリム探査機の想像図 (© 池下章裕) スリムは、月(さらには、将来の惑星など)への高精度着陸技術を検証することを目的に開発されている月探査衛星で、イプシロンロケットにより2019年度に打ち上げられる予定となっていました。 今回、日刊工業新聞が報道した内容は、8月18日に開催された宇宙政策委員会の小委員会(どの小委員会かは不明ですが、おそらくは宇宙科学・探査小委員会かと思われます)に報告されたというもので、情報源がしっかりと明示されていることから信頼性は非常に高いと思われます。 記事によると、基本的には打ち上げ費用の削減を目指したもののようです。「ひとみ」代替機の打ち上げに合わせてスリムを搭載することによって、イプシロンロケットの打ち上げ費用(50億円と見られる)を削減できるというのが大きな理由のようです。これにより、スリムの打ち上げ時期は1年遅れ、2020年度ということになります。 [...]

By |2023-07-10T10:01:34+09:002017年8月22日|スリム|1 Comment

日本、有人月探査計画に参入へ – 各社報道

昨日(6月28日付)に、大手メディア各社が、「日本が日本人宇宙飛行士を月へ送る」という記事を一斉に報じています。 そのリンクは記事最下段をご覧いただくとして、内容としましては、2025年以降に、日本人宇宙飛行士を月へ送り込むというものです。 ただし、その際に日本が独自の有人宇宙船の開発は行わず、国際共同で行われる(であろう)有人月面探査計画に日本も参入し、その枠組みの中で日本人宇宙飛行士を月へ送る、という形になっています。 今回の発表は、28日に開催された「日本の宇宙探査の方向性について話し合う文部科学省の委員会」(NHKによる)の中で発表されたものです。この委員会は、文部科学省の中にある科学技術・学術審議会の研究計画・評価分科会の下にある宇宙開発利用部会の「第20回国際宇宙ステーション・国際宇宙探査小委員会」です(大変長いですが、官公庁では委員会がこのくらいの階層構造になっていることは珍しくありません)。内閣府の宇宙政策委員会とは別に動いている模様です。 本委員会の資料はまだ公開されていないため詳細は不明ですが、各種報道を総合すると、「日本人の月への道」は次のようになります。 2019年に打ち上げ予定の「スリム」(SLIM)探査機の技術を活用し、月面における有人移動技術などの開発を目指す。 水や空気の浄化、宇宙船防護技術などを確立し、各国基地へ提供 2025年以降(一部報道では2030年)をめどに日本人宇宙飛行士を月へ送る。 まだかなり荒削りな案ですが、今後このあたりは詳細化されていくでしょう。 さて、今回一種唐突に出てきた感がある「日本人を月へ送る」案ですが、この内容を理解するキーワードが2つあります。「ポストISS」と「ISEF2」です。 [...]

By |2023-07-10T10:01:35+09:002017年6月29日|スリム, 月探査 (ブログ)|1 Comment

JAXAの月着陸探査機スリムは三菱電機が受注か? 〜日本経済新聞が報道〜

2019年の打ち上げを目指してJAXAが計画を進めている月着陸探査機「スリム」(SLIM)ですが、本日(5月18日)付の日本経済新聞は、この探査機の開発について三菱電機が受注したと報道しています。 報道の内容はまだ確認できていませんが、もし事実だとすると、三菱電機製の探査機としては月・惑星探査分野としてははじめて、ということになります。 これまで、特に旧・宇宙研(ISAS)系の衛星は主に日本電気(NEC)が、旧・宇宙開発事業団(NASDA)系の衛星は三菱電機が受注するという形が多く、特に月・惑星探査機についてはNECがほぼ独占しているといっても過言ではありませんでした。今回の決定がもし正しいとすれば(いずれリリースが出ると思いますが)、おそらくは先般の天文衛星「ひとみ」の事故が影響しているのではないかとも推測されます(「ひとみ」はNECが製作していました)。 日本経済新聞の記事 (全文購読は読者登録が必要) http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ17HUM_X10C16A5TI1000/

By |2016-05-18T14:56:29+09:002016年5月18日|スリム|0 Comments
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