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複雑な水星のクレーター史

この写真は、フライバイ時(約20分前)に撮影された写真をつなぎ合わせたものです。写真は水星撮像システム(MDIS)の狭角カメラで撮影されました。水星からの距離は約5000キロメートル、400メートル程度の特徴の地形も識別できます。 この写真には、水星の赤道付近にある大きくて比較的新しいクレーターが写っており、そのそばには、2次クレーター(クレーターができたあと、その破片が飛び散ってできるクレーター)がチェーン状にできているのが写っています。大規模で底が平らなクレーターは、クレーター壁が崩れることによってテラス状の縁ができます。大きなクレーターができたときに、何百という大きな破片が散らばって作ったのが、その大元になったクレーターの周囲に放射状に散らばっているチェーン状のクレーターです。 ...

2023-07-10T10:02:38+09:002008年1月22日(火)|メッセンジャー|

水星の全貌とクレーターの歴史の手がかりになる画像

この写真は、水星フライバイ時に、メッセンジャー探査機の水星撮像システム(MDIS)の広角カメラにより捉えられた画像です。三日月状の水星の半球が写っています。フィルターは750ナノメートルの波長になっています。領域としてはマリナー10号が撮影した場所を含んでいますが、そのときには太陽の高度は非常に高い位置にありました。今回、太陽高度が低かったため、水星の地形は影となって識別しやすくなっています。 今回の画像は、狭角カメラで撮像された画像をより広い範囲で解析するために役立ちます。先日公開されたビバルディ・クレーターの写真に写っている領域は、三日月の明暗線の中央から少し上あたりになります。ショレム・アレイケムクレーターの写真は三日月のいちばん上の近くになります。 ...

2023-07-10T10:02:38+09:002008年1月21日(月)|メッセンジャー|

メッセンジャーフライバイ時の科学データを受信

フライバイの翌日から、500メガバイトにも及ぶ科学観測データが、探査機から地球に向けて送信されてきました。水星撮像システム(MDIS)による1213枚の画像をはじめとするこれらのデータはジョンズホプキンス大学応用物理学研究所(JHU/APL)の科学オペレーションセンター(SOC: Science ...

2016-04-15T20:40:47+09:002008年1月21日(月)|メッセンジャー|

水星画像で水星の地史などの解明へ期待高まる

この画像は、水星フライバイ直後に、メッセンジャー探査機に搭載された水星撮像システム(MDIS)の狭角カメラがとらえたものです。太陽が当たっている半球は、以前のマリナー10号による水星探査でもとらえられることがなかった部分です。このような画像からは地質学的な進化の過程を読み取ることができ、水星表面でかつてどのようなことが起きたかを知ることができます。 右上にある二重リングのクレーターは、なめらかな物質で埋められているようにみえます。おそらくは火山性の物質でしょう。クレーターはその後、クレーターの南側の端を通る断崖を作る地殻活動によって分断され、クレーターの底の部分には隆起活動らしき跡がみえます。左上にあるやや小さめのクレーターも、断崖によって断ち切られており、これらのクレーターができたあとも水星では活発な地質活動が起きていたことがわかります。 ...

2023-07-10T10:02:38+09:002008年1月19日(土)|メッセンジャー|

さらに水星の写真が届く

水星探査機メッセンジャーから、フライバイ時に撮影された水星の写真がさらに届きました。大きさ300メートルほどのクレーターも識別できます。 フライバイ時には、探査機に搭載された水星撮像システムの狭角カメラで、68枚の画像が取得されました。この写真はそのうちの1枚で、これまで撮影されたことがない、人類がはじめてみることになる水星の地表です。 ...

2023-07-10T10:02:38+09:002008年1月17日(木)|メッセンジャー|
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