カッシーニ、エンセラダスに間欠泉を発見
NASAとESAの土星探査機カッシーニは、2005年、土星の衛星エンセラダスの南極付近に、内部から勢いよく水を吹き出している、いわば「間欠泉」のようなものが存在することを発見しました。また、エンセラダスの南極からは、1300万ワットというとんでもない量のエネルギーが放出されている可能性があることもみつけています。しかし、そのような間欠泉、つまり天体内部に水をとどめておくだけのエネルギーがどこからやってきているのかについては、よくわかっていませんでした。 エンセラダスは小さいため、地球などのように、内部に含まれる放射性元素などが壊れるときに出る熱では、それほどまでに温まらないだろう、と科学者はみていました。その代わりに科学者が考えていたのは、潮汐加熱、すなわち、エンセラダスが土星などから引っ張られることによって、天体内部に摩擦が起き、その摩擦熱が原因ではないかというものです。 ...