「アメリカ版はやぶさ」とも呼ばれ、「はやぶさ」や「はやぶさ2」と同様、小惑星からのサンプルリターンを目指しているアメリカの小惑星探査機「オサイレス・レックス」(オシリス・レックス)について、チームは22日、登録された会員向けに発せられたメール内で、目的地の小惑星「ベンヌ」への到着が12月3日になると発表しました。
これに先立ち、小惑星接近フェーズ運用が8月17日から開始されると発表しました。この「小惑星接近フェーズ運用」とは、目的地の小惑星の姿を捉えながら、そこへ近づいていく一連の探査機の運用を指します。

ベンヌ上空を飛行するオサイレス・レックス(オサイレス・レックス)探査機

目的地の小惑星ベンヌ上空を飛行するオサイレス・レックス(オサイレス・レックス)探査機の想像図 (Photo: NASA/ASU)

オサイレス・レックスは、小惑星からのサンプルリターンを目指す探査機で、2016年9月に打ち上げられました。
これまた「はやぶさ」や「はやぶさ2」と同様、地球のそばを通り抜けて加速する地球スイングバイを2017年9月に実施、目的とする小惑星への旅を順調に進めています。なお、ベンヌはイトカワやリュウグウと同じ、地球近傍小惑星というグループに属する小惑星(地球の公転軌道に近い軌道を回る小惑星)で、大きさは560メートルくらいと推定されています。名前はエジプト神話の不死鳥からとられています。

オサイレス・レックスは、現地到着後約2年間にわたって小惑星の観測及びサンプルリターンを実施し、2021年の早い時期に小惑星を出発、2023年中頃(おそらく9月くらい)に地球への帰還を果たす予定です。ですので、今年末から来年にかけては、日本とアメリカの小惑星探査機が同時に(別の小惑星ですが)サンプル採集にチャレンジする予定です。

こういうとまるで「アメリカが日本を真似た」と思われるかもしれませんが、小惑星のサンプルを持ち帰る重要さはアメリカであろうと日本であろうと変わるものではなく、互いに競い合いながらも協力し合いながら探査を進めています。事実、「はやぶさ2」チームと「オサイレス・レックス」のチームは協力関係にあり、探査そのものはもちろんのこと、広報活動など幅広い分野でも一緒に取り組んでいます。

小天体探査という面でいえば、12月のオサイレス・レックス小惑星到着に続いて、1月(1月1日!)にはニューホライズンズが世界初となるカイパーベルト天体への接近探査を実施します。「はやぶさ2」だけではなく、世界の小惑星・小天体探査にも注目し続けたいものです。