人類がはじめて眼にする水星表面のクローズアップ
メッセンジャー探査機のフライバイからすぐに、探査機から地球に向けて写真が送られてきました。その写真は受信から数時間でウェブへと掲載されました。人類がはじめて眼にする水星の表面という歴史的な写真だったわけです。 上の写真は、水星撮像システム(MDIS)の広角カメラが捉えた、「はじめて眼にする水星」領域のクローズアップ写真です。 ...
メッセンジャー探査機のフライバイからすぐに、探査機から地球に向けて写真が送られてきました。その写真は受信から数時間でウェブへと掲載されました。人類がはじめて眼にする水星の表面という歴史的な写真だったわけです。 上の写真は、水星撮像システム(MDIS)の広角カメラが捉えた、「はじめて眼にする水星」領域のクローズアップ写真です。 ...
メッセンジャーが撮影した画像の中に、水星表面に伸びる長い崖が写っているのが発見されました。この写真は水星の表面でもはじめて撮影された場所ですが、大きな崖が写真の上下に走っているのがわかります。この崖、実は先日公開した写真の崖がそのまま北に伸びているものなのです。この写真の幅は約200キロメートル、崖の長さは数百キロメートルにも及ぶとみられています。 このような長く高い崖があることは、マリナー10号による観測で明らかになりました。このことは、水星が太陽系の他の天体と全く違う進化の過程をたどってきたことを示しています。この大きな崖は、水星の内部が冷えて惑星全体が収縮する際にできたと考えられています。しかし、マリナー10号で捉えられた水星表面は、全体の半分にも満たない領域です。このような崖が水星全体でどのように分布しているのかはまだ知られていません。メッセンジャー探査機が撮影した水星の高解像度画像によって、科学者たちはこのような崖が水星表面にまんべんなく分布しているかどうかを一生懸命調べています。 ...
水星の北極側を撮影した画像です。この画像に写っている地表面は、これまで探査機によって撮影されたことがない側からの映像です。写真の右上には水星のへりの部分が写っていますが、左側では明暗線(昼と夜との境)になっています。この明暗線近くでは、太陽光が低い角度から差し込むため、表面の地形が長い影をさして、よりはっきりとみえるようになります。 以前ご紹介した、南極方向を捉えた映像(http://moon.jaxa.jp/blog/index.php?itemid=47)と比較すると、南極付近にはクレーターが多数存在するのに対し、北極付近にはそれほど多くないことがわかります。どちらかというと北極付近は平らな平原が目立ち、マリナー10号で行われた北極の観測と同じような結果です。 ...
この写真は、再接近時の写真の中でも、探査チームを興奮させた1枚です。 この写真に写っている未知の領域についての研究が始められていますが、例えば、この地域のクレーターを同定したり、大きさを調べたりする作業なども行われています。ある地域にどれだけクレーターが存在するかという「クレーター密度」は、その地域がどれくらい古いかを大まかにではありますが示すものです。クレーターが多ければ多いほど、その地域は地質学的に古い場所ということになります。水星表面の異なる場所でのクレーター密度を数えることによって、水星の地史を比較しながら構築することができ、その地域がどのようにしてできたのか、そしてどのような過程を経てきたのかを知ることができます。 ...
上の画像は、水星撮像システム(MDIS)の狭角カメラがとらえた、マティス・クレーターの写真です。このマティスは、フランスの芸術家アンリ・マティス (Henri ...