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About 寺薗淳也

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日本惑星協会、「はやぶさ2」応援メッセージ企画「運用チームへの宅配便」を開始

日本惑星協会は、「はやぶさ2」運用チームへの応援メッセージ送付企画「はや2ホットライン 運用チームへの宅配便」を、1月29日から開始しました。2月11日まで実施する予定です。

人工クレーターにタッチダウンする「はやぶさ2」

「はやぶさ2」に搭載された衝突装置によって形成されたクレーターにタッチダウンする「はやぶさ2」の想像図 (出典: JAXAデジタルアーカイブス、© 池下章裕)

延期されていた小惑星への第1回タッチダウン・試料採集が、間もなく、2月第4週(18日の週)に実施される予定です。これを前に、日本惑星協会では、「はやぶさ2」運用チームへの応援メッセージを募集し、それを取りまとめた上でチームへと届けます。
取りまとめとお届けを担う「お届けがかり」は、日本惑星協会(アウトリーチ・惑星科学教育推進チーム)、毎日新聞社大正製薬の3者が担います。
大正製薬…と不思議に思われた方は、ぜひ月探査情報ステーションのページをお読みくださいね。実は大正製薬さんと「はやぶさ」、そして「はやぶさ2」には深いご縁があるのです。そして、月探査情報ステーションをパートナーとしても支えてくださっています。

以下のページから、100文字以内でメッセージをご記入下さい。主な注意点としては以下が挙げられます。

  • メッセージは、社会的妥当性が認められる内容をお願いします。妥当性が認められないと判断したメッセージは対象と致しません。
  • メッセージの内容は、国内報道機関等に提供させて頂く場合があることを、あらかじめご了承ください。
  • この活動は、「はやぶさ2」プロジェクトについて TPSJ が一般の皆様を対象としたアウトリーチ支援になります。このため、プロジェクト側に直接送られたメッセージは対象になりません。メッセージは、プロジェクト側に直接送られても適用できません。

編集長(寺薗)も日本惑星協会のカウンシラーであり、本企画に全面的に協力します。
考えてみれば、14年前、初代「はやぶさ」運用に関わっていたとき、あまりの困難さや過酷なスケジュールに心身ともにくじけそうになっていた私たちを奮い立たせてくれたのは、多くの方々から寄せられた応援メッセージでした。
「はやぶさ2」は初代よりはるかに順調とはいえ、岩だらけの小惑星リュウグウへのチャレンジは決してたやすいものではありません。皆さんの応援がミッションを動かす力になります。ぜひ皆様、メッセージをお寄せ下さい。

2019年1月31日(木)|Categories: はやぶさ2|

ニューホライズンズ、人類史上最も遠くでの天体探査に成功、速報写真も届く

2019年1月1日、NASAの探査機「ニューホライズンズ」は、カイパーベルト天体「ウルティマ・トゥーレ」への最接近(フライバイ)に成功、地球から65億キロも離れた天体の探査に成功しました。人類史上はじめて、カイパーベルト天体の直接探査に成功したことになります。そして、人類史上最も遠い、天体の直接探査を成功させたことになります。
(「最も遠い天体」ではなく、「最も遠い、天体の直接探査」です。読点「、」が重要です。)

「ウルティマ・トゥーレ」に最接近するニューホライズンズ探査機の想像図

カイパーベルト天体「ウルティマ・トゥーレ」に最接近するニューホライズンズ探査機の想像図
(Photo: NASA/JHUAPL/SwRI)

ニューホライズンズは、2019年1月1日午前0時33分(アメリカ東部標準時。日本時間では同日午後2時33分)、カイパーベルト天体「ウルティマ・トゥーレ」に最接近、そばを通り過ぎながらの探査(フライバイ)を行いました。
カイパーベルトとは、海王星の先に広がる領域で、この領域に冥王星を含めたやや大きめの天体が多数存在することが、1990年代以降観測により実際に確かめられ、太陽系の誕生の謎などとの関連で注目を浴びてきました(詳細はニューホライズンズのページにある「ウルティマ・トゥーレとは」をご参照下さい)。今回このカイパーベルトにある天体を直接探査することで、これまで望遠鏡でも点にしかみえず、正体が謎とされてきたカイパーベルト天体を解明できるのではないかと期待されています。

ただ、先ほど申しました通り、とにかく遠い天体への探査です。65億キロ先の探査機からのデータを受信するためには、光の速度をもってしても6時間以上かかります。
ニューホライズンズ探査機の運用を行っているジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所(JHUAPL)では、探査機からのシグナルを1月1日の午前10時29分(アメリカ東部標準時。日本時間では1月2日午前0時29分)に受信しました。

ニューホライズンズのプロジェクトマネージャーで、サウスウェスト研究所のアラン・スターン博士は、「本日(1月1日)、探査機は所定の動作を実施し、史上最も遠くでの直接探査を成功させた。太陽から65億キロ(原表現では「40億マイル」)も離れた天体だ。すでに我々のところに届いているデータはすばらしいものだ。ウルティマ・トゥーレについて、我々はすでにすぐ近くからいろいろなことを学びつつある。今後、データはよりよいものになっていくだろう!」と、探査を成功させた安心感と自身の中にも若干興奮をにじませたコメントをしています。
最後の「今後データがよりよくなる」は若干の補足が必要でしょう。
繰り返しますが、ニューホライズンズは我々から65億キロも離れたところにいます。ここから地球へ送られる電波は、地球に到達する頃にはものすごく弱くなっています。このため、通信速度が極めてゆっくりになってしまうのです。
そこで、ニューホライズンズでは、まず速報的なデータだけを送り、その後ゆっくり、最接近当時に撮影したデータや科学データなどを時間をかけて送ってきます。冥王星への最接近の際も同様で、全てのデータが送られてきたのは最接近から1年3ヶ月後の2016年10月27日でした。今回は冥王星よりより遠くにおり、探査の内容上データ量は若干少ないと思われますが(冥王星探査の際には冥王星の衛星カロンなども撮影しています。また、冥王星はウルティマ・トゥーレより大きな天体です)、それでも全てのデータの送信には20ヶ月(2年弱)かかるのではないかとみられています。
ともかくも、じっくり待ちましょう。

今回ニューホライズンズは、ウルティマ・トゥーレに約3500キロメートルまで近づき、接近している間に写真を撮ったり、科学データを取得したりしています。
もちろん最接近の前後にも科学観測は行っています。
その成果の1つが、以下の写真です。

最接近時のウルティマ・トゥーレの写真

現時点で最もウルティマ・トゥーレ全体の状況をよく表している写真。ニューホライズンズ探査機に搭載された広範囲観測カメラ(LORRI)によって撮像された写真2枚をつなぎ合わせたもの。長さは約32キロ(原文では20マイル)、幅は16キロ(原文では10マイル)と推定される。
右側はウルティマ・トゥーレの自転のイメージ。赤い矢印が自転の方向を示している。
Photo: NASA/JHUAPL/SwRI; sketch courtesy of James Tuttle Keane

これは、ウルティマ・トゥーレの全体像を表す現時点で最良の写真です。かなりぼんやりとした姿しか写っておりませんが、「現時点」ではここまで。
それでもいろいろなことがわかります。まず、全体の大きさは、長さが約30キロメートル(原文では「20マイル=約32キロ」)、幅が約15キロ(原文では「10マイル=約16キロ」)というサイズであることがわかります。
また、以前から観測で指摘されていたように、全体が「鉄アレイ」あるいはピーナッツのような、2つの丸い天体がくっついた形をしていることがわかります。以前指摘されていた、2つの天体からなる連星系という可能性はなくなったようです。
また、自転軸が下を向いている、つまり、自転が逆方向であるということもわかりました。自転がわかったのは、接近しながら連続写真を撮影したからです。

ウルティマ・トゥーレの自転

ウルティマ・トゥーレの自転の様子を連続写真で表したもの。3枚の写真を使っている。2018年12月31日に受信したデータ。撮影は広範囲撮像カメラ(LORRI)で、ウルティマ・トゥーレとの距離は約110〜135キロメートル(原文では「70〜85マイル」)。
Photo: NASA/JHUAPL/SwRI

ものすごく小さな写真ですが、ウルティマ・トゥーレの自転がこれでわかります。今後より詳細な画像が地球に届けば、より詳細な自転の様子がわかり、自転時間やより正確な自転軸の傾きなどもわかるでしょう。
また、この写真から、ウルティマ・トゥーレの謎の1つが明らかになりました。
一般的に、天体の自転時間を決める際には、明るさの変化をみます。例えば「はやぶさ2」の目的地である小惑星リュウグウに関しては、この手法によって、地上からの観測で自転時間が7時間37分と極めて正確に決められました。ところが、ウルティマ・トゥーレは、遠くから探査機などによる観測を行っても、明るさがほとんど変わらないのです。
これは、自転軸が実はニューホライズンズ探査機の方向を向いていたためとわかりました。ちょうど飛行機のプロペラのようなもので、これでは明るさの変化は期待できません。

ニューホライズンズの快挙に、関係者からも祝福のメッセージが寄せられています。
NASAのブライデンスタイン長官は、「また新しい金字塔を打ち立てた、NASAのニューホライズンズのチーム、そして(探査機を共同開発した)JHUAPL及びサウスウェスト研究所の皆様に心からお祝い申し上げる。史上初の冥王星探査に加え、今日ニューホライズンズは探査機が訪れた最も遠い天体を探査した。そして、太陽系形成の名残りを留める天体を調査するという偉業を成し遂げたのだ。これこそ、宇宙探査におけるリーダーシップが何を意味するかを物語っている。」と祝辞を述べています。
「勇敢に長期にわたって活躍を続ける小さな探査機、そして偉大な写真家でもあるニューホライズンズは、私たちの心の中では愛しい存在だ。今回の最接近(フライバイ)は、JHUAPLやNASAだけではなく、私たち全てにとっての『はじめて』である。そしてこれは、冒険を成し遂げた科学者・技術者チームの輝かしい証でもある。」(JHUAPLのラルフ・センメル所長)
「65億キロも離れたウルティマ・トゥーレへの到達成功は、半端ない成功である。ニューホライズンズ探査の中でも最もすばらしい瞬間だろう。冥王星とカイパーベルトについて教科書を新たに書き始められるだけの成果を残した、ミッションパートナー、そしてニューホライズンズの科学チームたちに賛辞を送りたい。私たちは次章を読むのが楽しみでならない。」(サウスウェスト研究所のアダム・ハミルトン所長・CEO)

しかし、ニューホライズンズの旅はここで終わりではありません。
ニューホライズンズが打ち上げられたのは2006年。当時はアメリカの大統領はジョージ・W・ブッシュ氏(子どもの方のブッシュ氏)であり、打ち上げ当時は目的地であった冥王星はまだ「惑星」でした。ツイッターがサービスを開始したのが2006年。月探査情報ステーションはまだブログを始めておらず、当時の情報は古いフォーマットの記事に残されています。ちなみにニューホライズンズチームの記事によれば、2006年の雑誌タイムの「今年の人」は、「あなた…インターネットでつながっている全ての人」だったそうです。
そして打ち上げから9年後の2015年、ニューホライズンズは冥王星への最接近(フライバイ)を果たし、世界的な話題となりました。打ち上げ当時は存在しなかったツイッターのタイムライン上で冥王星についての話題が世界的に展開されたのを覚えていらっしゃる方も多いでしょう。月探査情報ステーションでも、接近からその後の解析などについて詳細にブログでレポートを続けました。
そして打ち上げから13年後の2019年の、カイパーベルト天体への最接近。
ニューホライズンズチームは、遅くとも2021年までに、次のカイパーベルト天体の探査を行うことを計画しています。またより多くのカイパーベルト天体の探査を行うこともチームでは考えているようです。ニューホライズンズの「偉大な旅」はまだまだ、終章を書けそうにはありません。

2019年1月2日(水)|Categories: ニューホライズンズ|

2019年、編集長より新年のごあいさつ

皆様、新年あけましておめでとうございます。
旧年中は月探査情報ステーションをご愛顧いただきまして、ありがとうございました。

2018年は月・惑星探査に関しても話題が豊富な年でした。
やはりその中でもいちばんのニュースは、「はやぶさ2」の小惑星到着ではないでしょうか。13年ぶりに日本の探査機が小惑星に帰ってきました(同じ小惑星ではありませんが)。そして、「ミネルバII」「マスコット」の2種類のロボットの小惑星表面での動作に成功という世界初の快挙を成し遂げました。
編集長(寺薗)は先代「はやぶさ」に関わっていたこともあり、「はやぶさ2」のニュースはとりわけ興味深く、感慨深く眺めておりました。私よりも若い世代が小惑星探査に挑んでいる姿は、かつての私自身をみるようでもありました。

また、火星探査機「インサイト」の打ち上げ・着陸、日本とヨーロッパ共同開発の水星探査機「ベピ・コロンボ」の打ち上げなど、これからに期待させる出来事もありました。
年末にかけては、「はやぶさ2」のライバルともいえるアメリカの小惑星探査機「オサイレス・レックス(オシリス・レックス)」の小惑星到着というニュースも入りました。

月探査に関しては、アメリカが提唱する「深宇宙ゲートウェイ」構想を中心に、新たな有人月探査計画が次第に形を見せていく年ともなりました。
3月に日本で開催された第2回国際宇宙探査フォーラム(ISEF2)でもその方向性が確認された一方、日本として会議をリードしていく方向性がやや不明確だった点は悔やまれるところです。
一方、月探査という点では、12月に中国が嫦娥4号を打ち上げ、史上初の月の裏側への着陸を目指します。中国は着実に月探査を進めており、日本やアメリカなどが推進する有人月探査構想と正面からぶつかる形になりつつあります。今後このような対立の流れを修正し、世界ができる限り一丸となった形での(有人)月探査が進められることが望ましいと、編集長としては思います。

2019年は年明けからいきなり月・惑星探査のビッグニュースが飛び込んできます。
まさに今日、探査機ニューホライズンズがカイパーベルト天体「ウルティマ・トゥーレ」に最接近、探査を実施します。
人類史上最も遠い天体を直接探査するというこの計画、人類が未だかつてみたことがないカイパーベルト天体の姿が白日のもとに晒されることが期待されます。すでに遠方からの探査では、このウルティマ・トゥーレはかなり変わった形状を持っていることが明らかになっています。私たちの目の前にどのような世界がみえてくるのか、注目です。

そして1月3日には、嫦娥4号が月面へ着陸します。月の裏側がどのようになっているのか、また月の歴史で大きな鍵となっている巨大盆地「南極-エイトケン盆地」がどのようにしてできたのかが明らかになることが期待されます。
一方、中国のライバルともいえるインドは、2機目となる月探査機「チャンドラヤーン2」を打ち上げます。現在の情報ではまさにその1月3日が打ち上げ日とされています。こちらも月の南極地域への着陸を目指すことになっています。
インドは日本とも共同で月極域への着陸探査を行おうとしています。先ほど述べた世界の月への流れが、このような探査によりどう影響を受けていくのか、私たちもしっかりみていきたいと思います。

そして、「はやぶさ2」とオサイレス・レックスの、日米の小惑星サンプルリターン探査の共演も今年の注目です。
それぞれが異なる小惑星に、異なる手法のサンプル採集装置で挑むわけですが、一方でそれぞれの小惑星は互いに似ていることが明らかになっています。写真でみただけでも、2つの小惑星は見間違えるのではないかというくらいに同じひし形をしていますし、表面の組成も似ていることがわかっています。
1月から始まる「はやぶさ2」のサンプル採取チャレンジを皮切りに、小惑星の姿がより明らかになることを楽しみにしたいと思います。

そして今年は、アポロ11号の月着陸から50周年という節目の年にあたります。
1969年7月21日(日本時間)、アポロ11号が月面へ着陸、ニール・アームストロング宇宙飛行士が、人類としてはじめて、月面に第一歩を記しました。それから半世紀。人類は未だ、月へ帰っていません。
折しも「ふたたび月へ」という機運が高まる中での節目。世界の、日本の指導者が、この節目を捉えて月探査に対してどのような意志を表明するのかも注目してみていきたいと思います。

さて、月探査情報ステーションは昨年、満20周年の節目の年を迎えました。
1998年11月にスタートした月探査情報ステーションは、幾度もの波乱や危機的な状態を経ながらも、20年でここまで大きく成長することができました。ここで改めて、アクセスし、支えてくださる皆様に心よりお礼を申し上げます。

昨年は、月探査情報ステーションの「スピンオフ」ともいえる書籍『夜ふかしするほど面白い「月の話」』が刊行されました。月探査情報ステーションのQ&Aをベースにしたこの本は、全ての人に月についてより知っていただきたい、そのような思いから出版され、おかげさまで大変好評をいただいております。
1月2日(つまり、明日)からは、島根県立三瓶自然館サヒメルにて、本書と本サイトをベースとしたプラネタリウム番組、その名もずばり「夜ふかしするほど面白い月の話」の公開が始まります
皆様ぜひ、足をお運び下さい。

探査ではないですが、昨年は火星大接近が話題になりました。月探査情報ステーションとしての初の試みとして、公開時期限定の姉妹サイト「2018年 火星大接近!」をオープンし、火星と火星大接近の情報を発信していきました。おかげさまで好評のうちに、昨日12月31日をもって公開を終了いたししました。
皆様、ありがとうございました。

昨年は編集長にとっても大変重要、かつ忙しい年でした。
「はやぶさ2」の小惑星到着及び探査が影響したのか、講演やイベントへの出演依頼が引きも切らず、昨年は北は青森から南は福岡まで日本中を走り回ることになりました。10月は半分以上がホテル・外泊暮らしだったという状態でした。
そのようなこともあり、月探査情報ステーションの更新が滞り、まさに20周年の10〜11月にかけては2ヶ月以上にわたって更新が滞るという事態が発生してしまいました。

月探査情報ステーションはいまや個人としての運営から合同会社としての運営へとステップアップしており、体制構築も進めては来ていたのですが、合同会社といっても編集長1名の個人会社であり、スタッフや外部ライター雇用を行える十分な予算は未だありません。編集長1人が運営から記事執筆、イベントや講演と全てに走り回る体制がいかに脆いものであるかを、今回の事態がみせつけたことになります。

折しも世の中は宇宙ベンチャー起業ブームでもあります。この合同会社も極めて小さいながらも立派な宇宙ベンチャーでもあります。月探査情報ステーションが20年培ってきたノウハウや情報資産をコア価値として、より大きなステップへと成長させていく、そのような出発点に今年がなれればと考えております。
もちろん、270件以上にも上る未執筆の記事や、いまだ移行が完了していない旧サイトのページなどの移設なども着実に進めてまいります。
さらに、20年のノウハウを活かした英語版構築の検討(すでに英語版はありますが、かなり内容が古くなってしまっています)にも本格的に着手していく予定です。

月探査情報ステーションの飛躍は、編集長にとっての飛躍でもあります。新しい世界へのチャレンジは、探査の世界だけではなく、それを紹介するウェブサイトにもまた必要なことです。そしてそれが編集長のミッションである以上、今年もまた全力でこのミッションに挑んでいきたいと思っております。

本年も月探査情報ステーションをご愛顧いただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2019年1月1日
月探査情報ステーション 編集長
合同会社ムーン・アンド・プラネッツ 代表社員
寺薗 淳也

2019年1月1日(火)|Categories: 月探査情報ステーション|

ニューホライズンズの「ウルティマ・トゥーレ」最接近のタイムライン

ニューホライズンズがカイパーベルト天体「ウルティマ・トゥーレ」への最接近を行うまで、1日を切りました。ここでは、NASAやミッションチームの記事を元に、このあとの流れを整理していきたいと思います。
現地時間と日本時間とを記述していますので、ご参考になさって下さい。

なお、重要なことですが、今回は(2015年の冥王星最接近=フライバイのときもそうでしたが),ニューホライズンズからの生中継はありません。最接近(フライバイ)のタイミングはあらかじめ軌道計算から算出されているもので、その後データが地球に送信されて、それが確認されるまでには、送信される時間(現地は地球から65億キロ離れているため、光…電波の速度でも片道6時間かかります)、そして画像の処理の時間を加えて、少し時間が必要となります。

「ウルティマ・トゥーレ」に最接近するニューホライズンズ探査機の想像図

カイパーベルト天体「ウルティマ・トゥーレ」に最接近するニューホライズンズ探査機の想像図
(Photo: NASA/JHUAPL/SwRI)

以下、時間については現地時間(アメリカ東部標準時)で記述し、日本時間はカッコ内で示します。

  • 12月31日午後2時〜午後3時(日本時間 1月1日午前4時〜午前5時)
    ニューホライズンズチームによる記者会見。
    プロジェクトマネージャーであるアラン・スターン氏をはじめとする、チームメンバーによる記者会見です。
  • 12月31日午後3時〜午後4時(日本時間 1月1日午前5時〜午前6時)
    ソーシャルメディアで一般の方から質問を受け付け、回答する時間が設けられています。
    ハッシュタグ「#askNewHorizons」をつけてツイッターなどに投稿すると、回答がなされる仕組みのようです。
    回答は、ニューホライズンズチームの研究者であるアレックス・パーカー氏をはじめとするメンバーが行います。
    なお明記されてはいませんが、質問はおそらく英語でのみ受付となるかと思います。
  • 1月1日午前0時2分(日本時間 1月1日午後2時2分)
    今回のニューホライズンズのウルティマ・トゥーレ最接近に合わせて、あのクイーンのギタリスト(そして天文学者でもある)、ブライアン・メイさんが書き下ろした楽曲「ニューホライズンズ(ウルティマ・トゥーレ・ミックス)」がリリースされます。iTunesストアなどからダウンロードが可能となります。
    ブライアン・メイさんの公式インスタグラムで少し内容が明かされています。
  • 1月1日午前0時33分(日本時間 1月1日午後2時33分)
    ウルティマ・トゥーレへの最接近(フライバイ)
    なお、午前0時15分〜午前0時45分(日本時間 午後2時15分〜午後2時45分)には、フライバイの状況が生中継されます。なお、先ほど申しました通り、この生中継は現地ウルティマ・トゥーレからの生中継ではなく、ミッションを実施しているニューホライズンズ管制室の様子などの生中継になるかと思われます。
  • 1月1日午前10時15分〜午前10時45分(日本時間 1月2日午前0時15分〜午前0時45分)
    ニューホライズンズからのシグナル受信の模様がNASA TVで生中継されます。
  • 1月1日午前11時30分〜午後0時30分(日本時間 1月2日午前1時30分〜午前2時30分)
    記者会見。
    前日の記者会見と同様、アラン・スターン氏をはじめとするメンバーが出席します。
  • 1月2日午後2時〜午後3時(日本時間 1月3日午前4時〜午前5時)
    記者会見。ウルティマ・トゥーレの最接近の際に判明した事実についての速報を伝える記者会見となります。
  • 1月3日午後2時〜午後3時(日本時間 1月4日午前4時〜午前5時)
    記者会見。引き続き、ウルティマ・トゥーレ最接近における科学的な発見についての発表となります。

なお、これらの記者会見やイベントについては、NASAの動画チャンネルである「NASA TV」で生中継でみることができます。
NASA TVの視聴方法については以下をご参照下さい。

NASA TVの視聴方法について

スマートフォンなどのアプリからご覧になる場合には、NASAアプリをインストールすればその中で NASA TVをみることができます。ユーチューブの場合には、ユーチューブアプリ内で「NASA」と検索の上、NASAのチャンネルを選択(登録者数が300万人以上いるチャンネルが公式チャンネルですので必ずご確認下さい)、ライブ中継を選択して下さい。

2018年12月31日(月)|Categories: ニューホライズンズ|

火星大接近特設サイト「2018年 火星大接近!」は12月31日で公開を終了します

今年の火星大接近に合わせ3月15日に公開を開始した、火星大接近の特設サイト「2018年 火星大接近!」は、2018年12月31日をもって公開を終了いたします。

本サイトは、2018年の火星大接近に際し、火星をみるための情報、及び火星そのものについての情報をご提供するため、探査を主力コンテンツとする月探査情報ステーションとは別に、姉妹サイトとして期間限定で開設したものです。
3月の公開以来、皆様には火星大接近の情報源としてご愛顧をいただいておりました。特に7月31日の当日には大量のアクセスをいただき、最接近日が過ぎても、夜空に輝く火星についての情報を求める皆様の多数のアクセスをいただいておりました。

上記の通り、期間限定サイトとして開設していたこともあり、サーバー運用期限や火星の見え方などを考慮して、2018年末をもって運用を停止するものです。
長きにわたりますご愛顧、誠にありがとうございました。

なお、サイトの内容のうち一部は、月探査情報ステーションの火星関連コーナー「火星・赤い星へ」に移設することを予定しております。どのページを移設するかについては現在検討中で、また移設後のコンテンツは現在公開しているものと若干変わる可能性もございます。この点、どうぞご了承ください。
ページが移設されましたら、その旨を月探査情報ステーションのツイッターや「最新情報」のページなどで告知する予定です。

残り少ない時間となりますが、夏の興奮をもう一度、サイトをご覧になって思い出してみるのはいかがでしょうか。
最後まで「2018年 火星大接近!」をご愛顧のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

2018年12月13日(木)|Categories: お知らせ|