月の明るい夜、歩いていると月がどこまでも追いかけてくるようにみえる…という経験は、どんな方でも一度はおありではないでしょうか。
ずっと遠くまで歩いていったら、月の違った面が見えるのではないか…そう考える人も多いかも知れません。海外旅行などへ行って、ホテルの窓から月を眺めていると、いつもと違うように見えるという人もいます。
しかし、月の表面の模様や形が、地球上の別の場所からみたからといって変わるということはありません。

まず、月は地球に必ず同じ面を向けています。
夜空にある月は一見大きそうにみえますが、地球と月との距離は38万キロメートルもあります。地球の半径は約6400キロメートルです。仮に、地球を人間の顔の大きさ(直径20センチメートル)としますと、月は12メートル近くも離れたところにあることになります。
仮に、12メートル近く離れたところに人を向かい合わせに立たせてみましょう。自分が動かない限り、その人の背中などが見えたりすることはないはずですね。
月も同じように、地球上を動いたくらいでは、見える模様が変わったりすることはありません。世界中どこでも、月の表側を見ることになります。


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