ニューホライズンズが7月1〜3日(世界時)に撮影した冥王星

ニューホライズンズが7月1〜3日(世界時)に撮影した冥王星。(c) NASA/JHUAPL/SwRI

7月3日に撮影された冥王星のカラー写真

7月3日に撮影された冥王星のカラー写真 (c) NASA/JHUAPL/SwRI

ニューホライズンズの冥王星最接近まであと1週間となり、みえてくる冥王星の姿も心なしか大きくなっているように感じます。NASAは7日、ニューホライズンズが撮影した最新の冥王星の画像を公開しました。

まず上の画像ですが、こちらはニューホライズンズに搭載された広範囲観測カメラ(LORRI)によって撮影されたものです。左から、世界時で7月1日22時53分(日本時間では2日午前7時53分)、冥王星から1490万キロの地点からの撮影です。中央は世界時で3日4時38分(日本時間では3日午後1時38分)、冥王星から1350万キロの地点で撮影したものです。さらに右側は世界時で3日23時25分(日本時間で4日午前8時25分)に、冥王星から1250万キロの地点で撮影された写真です。1日単位で距離がどんどん近づいていることがわかると思います。また、写真の中の冥王星も、右にいく(距離が近くなる)につれてややくっきりしているようにもみえます。
なお、それぞれの写真は、左側が経度133度、中央が経度63度、右側が19度を中心とした写真です。

これまでの写真から、冥王星には謎の暗い領域が存在することが明らかになってきていますが、今回の写真でもこの黒い領域がくっきりとみえているのがわかります。この部分は冥王星の赤道部分にあたり、これがどのようなものなのかを探ることが興味深いミッションとして浮上しています。
一方、特に左側の写真の上側には非常に白っぽい(反射率が高い)部分があります。
右側の写真では、帯状の模様が終わるところに黒い等間隔の点(領域)があります。「点」といってもそれぞれが直径数百キロもある領域です。このように、明るい部分と暗い部分が非常にはっきりと分かれていることは、冥王星の表面がどのような物質でできているのかを探るために重要な手がかりになると思われます。
写真は、ニューホライズンズが不具合を起こして科学観測を停止する前に撮影されています。

カラー写真は、同じくLORRIで撮影されたデータに、冥王星の近接撮像用の装置である冥王星カメラ(Ralph)のデータを元にして着色したものです。

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