衛星ヒドラの写真

ニューホライズンズがとらえた衛星ヒドラの写真。1ピクセルは約3キロ。(© NASA/JHUAPL/SwRI)

「なんだかモザイクをかけられた何かみたいでよくわからないな」と思う方も多いでしょう。しかし、この写真もれっきとした新発見の写真です。
この写真は、NASAが16日に発表した、ニューホライズンズがとらえた冥王星ヒドラの写真です。あまりに拡大しているため、写真の1ピクセル(画素)が非常に大きく写ってしまい、このようなモザイクがかかったような写真になっています。この1ピクセルの大きさが約3キロほどです。ニューホライズンズ搭載の広範囲カメラ(LORRI)により撮影されました。

衛星ヒドラは2005年にハッブル宇宙望遠鏡により発見されました。しかし、地球からハッブル宇宙望遠鏡で観測しても、この衛星はただの点にしかみえませんでした。探査機によって、ようやくその形が明らかになったのです。そしてその形は、何というか、じゃがいものような、あるいはハート型にもみえる、不規則な形をしていることがわかりました。
また、この写真から衛星の大きさもわかり、長いところで約43キロ、短いところで33キロほどであることもわかりました。

おそらく同じ衛星のカロンと同様に、ヒドラの表面も氷で覆われていると思われます。また、その氷は「水の氷」であると考えられます。ヒドラにも、直径10キロほどの明るい領域があります。また、反射率の測定から、ヒドラの反射率は冥王星本体とカロンの中間になることがわかりました。
本当にわずかなデータではありますが、この画像の解析が今後進み、ヒドラについてより詳細なことが明らかになることを期待しましょう。

  • NASAの記事 
[英語] https://www.nasa.gov/image-feature/hydra-emerges-from-the-shadows
  • ニューホライズンズ (月探査情報ステーション)
    https://moonstation.jp/ja/pex_world/NewHorizons/