NASAが2011年に打ち上げる予定のマーズ・サイエンス・ラボラトリ(MSL)について、NASAはこのほど、愛称を好奇心(キュリオシティ: Curiosity)と決定しました。この名称は、アメリカ・カンザス州レクセナにあるサンフラワー小学校に通う、6年生のクララ・マーさんの投票でした。彼女は賞品として、カリフォルニア州パサデナにあるジェット推進研究所に招待され、組み立て中のローバに直接名前をサインすることになります。
NASAの会議で選ばれたこの名前は、アメリカ全土の生徒たちからインターネットと郵便で送られてきた、9000以上の候補から選ばれたものです。基本的に、パネルは名前の投票に際しての作文を主な選考の材料としました。さらに、マーズ・サイエンス・ラボラトリのプロジェクトリーダーからの意見、そして一般からの投票結果も参考として、この名前が決定しました。
「すべての州の生徒たちがローバの名前を送ってくれた。これは、ワクワクするような火星探査計画が、次世代の探検者たちの心に火をつけたという証である。選考過程で候補に挙がった作文はいずれもすばらしいもので、名前もそれにふさわしいものはいくつもあった。私はこの名前が選ばれたことを特にうれしく思っている。それは、人間というものが普遍的に持っているものであり、科学のもっとも基本的な要素であるからだ。」(NASA本部の探査プログラム担当官のマーク・ダール氏)
マーさんは、ローバ命名コンテストのことを学校で聞いてから、応募することにしたのだそうです。
「宇宙にはすごく興味があったの。でも、宇宙って本でしか知ることができないし、夜空をみててもものすごく遠いものだな、って考えていたの。宇宙には近づけないな、って思っていたから、火星ローバに名前をつけることで、少なくとも一歩は近づけるかな、って思ったの。」
マーさんは入賞作文の中で、「好奇心」についてこのように書いています。「好奇心は、すべての人の心の中にある、耐えることのない炎です。私をベッドから毎朝目覚めさせ、今日一日、どんな驚きが待っているのか、私に問いかけてくれるのです。好奇心は、それほどに強い力なのです。それなくして、私たちは今のような姿ではいなかったでしょう。好奇心は、私たちの毎日の生活を突き動かしてくれる情熱なのです。私たちは、考えること、そして驚くことの必要さから、探検者になり、科学者になったのです。」
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・マーズ・サイエンス・ラボラトリ (月探査情報ステーション)
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