アメリカの火星探査機、マーズ・サイエンス・ラボラトリ(MSL)は、11月26日、ケープカナベラル宇宙センターから打ち上げられます。ここで、打ち上げの情報を整理することにします。
まず、打ち上げ時刻ですが、アメリカ太平洋標準時で、11月26日です。打ち上げ可能時間帯(ロンチウィンドウ)は、同じく太平洋標準時で午前7時2分から午前8時45分までです。これは、日本時間では11月27日午前0時2分から午前1時45分までにあたります。
打ち上げ可能な日は、12月18日までです。
NASA TVでの中継は、同じく太平洋標準時で午前4時半から(日本時間では、11月26日の午後9時半から)開始されます。
ロケットの打ち上げですが、発射後、4つの固体補助ブースターは1分52秒後に分離されます。
衛星を保護しているフェアリングは3分25秒後に分離され、その後ロケットは第1段エンジンを切り離します。
セントールロケットは打ち上げ後4分38秒で点火され、第1回の燃焼は約7分間続きます。この時点で、火星への待機軌道(パーキング軌道)に入ることになります。この軌道は、遠地点324キロ、近地点165キロの軌道です。この軌道には14〜30分とどまります。なお、軌道の滞在時間は打ち上げの日時により異なり、26日に打ち上げられる場合には、滞在時間は21分となります。
セントールロケットの2回目の燃焼は約8分間行われ(打ち上げが26日の場合)、探査機を火星への軌道へと送り込むことになります。
セントールロケットの切り離しは打ち上げ後44分(26日打ち上げの場合)。その後、切り離されたセントールロケットは、衛星との衝突を避けるための回避を行います。
衛星が火星への軌道へと乗った時点で、衛星が正常であれば、最初にオーストラリアのキャンベラにある通信局との交信を行います。おそらく、最初に衛星との信号が受信できるのは打ち上げ後55分頃と考えられています。さらに、衛星の内部状態が判明するまでにはそこから30分ほどかかるとみられます。
MSLの火星への到着は、現在のところ、2012年8月6日(世界時。アメリカ時間では5日)の予定です。
・JPLのプレスリリース (英語)
http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2011-361
・NASA TV
http://www.nasa.gov/ntv
・マーズ・サイエンス・ラボラトリー (月探査情報ステーション)
https://moonstation.jp/ja/mars/exploration/MSL/