今年11月に打ち上げられる予定の火星探査機、マーズ・サイエンス・ラボラトリー探査機が、製作されてきたカリフォルニアの工場から、打ち上げ場所であるフロリダ州へと輸送されてきました。
マーズ・サイエンス・ラボラトリー(愛称「キュリオシティ」)は、7月20日、フロリダ州のケネディ宇宙センターに搬入されました。輸送には空軍のC-17輸送機が使用されました。探査機の出発地点は、カリフォルニア州パサデナ(ロサンゼルスの北方)にあるジェット推進研究所(JPL)で、ここから同州リバーサイドにあるマーチ空軍予備基地に運び込まれたあと、輸送機で大陸横断の旅につきました。
なお、探査機のうち、外部を覆い、火星大気突入時の熱から本体を守るエアロシェル(外殻)と呼ばれる部分、及び巡航ステージ(火星までの飛行中に探査機を保持する部分)は、このあと月末にケネディ宇宙センターに搬入される予定です。
今後、この探査機はケネディ宇宙センターで最終試験を経て、燃料注入が行われます。エアロシェルへの格納は9月頃に行われ、その後、打ち上げ地点であるケネディ宇宙センター41番射点へと11月の早い時期に運ばれます。打ち上げはアトラスVロケットで行われます。
打ち上げは11月25日、または12月18日(現地時間)に予定されており、火星到着は2012年8月の予定です。
探査期間は1火星年(地球の年でいうと約2年)を予定しており、火星における生命、特に微生物などの痕跡を探したり、生命が存在できるような環境があったかどうかについて調べることになります。
・JPLのプレスリリース(英語)
  http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2011-191
・マーズ・サイエンス・ラボラトリ(月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/mars/exploration/MSL/