先日無事打ち上げられたインド初の火星探査機「マンガルヤーン」ですが、現在、火星軌道への離脱に向けて、徐々に軌道を変更し、地球から最も遠い点(遠地点)を引き上げる行程に入っています。先ごろ、エンジンの一部にトラブルがありましたが、このトラブルはすぐ解決され、予定通り軌道上昇を行っています。Marsdaily.comが伝えています。

今回、軌道(遠地点)を徐々に上げてから火星へ向かう軌道に入るのは、もともと打ち上げロケットのPSLVが一発で火星軌道へ投入できるための能力がないためで、その代わりとして、軌道変更の後に火星遷移軌道に入るという形態を選んだものです。
11日に軌道変更を行おうとしたのですが、予定されたエンジン噴射が行われないというトラブルが発生。自動操作に切り替えられ、翌日(12日)に軌道変更に成功しました。現在、探査機は遠地点10万キロメートルの地球周回軌道を回っています。

インド宇宙機関(ISRO)によれば、「4回目の軌道変更は…成功裏に終了した」とのことです。
また、今回のエンジンの一時不具合についても、「ミッションには影響しない」とコメントしています。

ISROのラダクリシュナン総裁は、このマンガルヤーンについて「インドの宇宙開発における転換点」と述べており、ロケットの信頼性、技術の高さを証明するものであると述べています。