美しさは、科学的な解釈とは異なり、個人個人の主観が入ります。そのため、ある人が「この季節はきれい」と言ったとしても、別の人はそうは思わない、ということがあるかと思います。
一般的に、月がいちばん美しくみえるとされているのは、やはり中秋の名月の頃、秋(9月~10月)くらいです。この季節は雨などが定期的に降るため、空気中のちりが洗い落とされ、澄んだ空気の中で月がみえるということも影響していると思います。
また、冬の季節は空気が澄むために星がみやすいのですが、やはりこの季節も月をみるにはいいシーズンでもあります。ただ、寒さの問題から、あまり長時間外で月をみるのは辛いと思います。
これに対し、春は春がすみや黄砂などの影響で視界が落ちることが多く、はっきりとした月はなかなかみられません。また、夏も天体観測の季節でもあるのですが、この時期は大気中の湿度が多いこともあり、ややぼんやりとみえることが多いようです。
やはり月を眺めるとすると、先人の教えもありますが、中秋の名月の時期がいちばんおすすめのようです。
ただ、「おぼろ月夜」などという言葉の通り、おぼろげに見える月も美しいとされて愛でられてきた伝統はあります。その意味では、どのような季節であっても、月はその季節なりの美しさがあるといえるでしょう。
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