火星探査機フェニックスは、25日(アメリカ太平洋時間)、火星に着陸する予定です。その時刻が刻一刻と近づいています。探査機はあと火星まで500万キロまで近づきました。といってもまだ相当な距離ではありますが。
フェニックスの計画責任者のバリー・ゴールドスタイン氏は、「最新の計算によると、着陸想定地点と予想到達点との誤差はわずかに8マイル(約13キロ)以下だ。土曜日には、最終の軌道修正が必要かどうか、最終的に判断する予定である。どちらにしても、我々は土曜日の夜いっぱい、探査機の軌道を監視し、8時間前に緊急軌道修正が必要かどうか判断することになる。」と述べています。
フェニックス探査機が火星に突入する際のスピードは時速2万キロにも達します。この速度のまま、火星の大気に突入することになります。大気との摩擦で減速し、さらに強力なパラシュート、逆噴射ロケットなどを使って減速し、軟着陸します。この間、約7分。
フェニックスの着陸が確認できるのは、アメリカ太平洋標準時で、25日日曜日の午後4時53分(日本時間では26日午前8時53分)です。
フェニックスが着陸する場所は、これまでの火星探査機が着陸した場所の中ではいちばん北になります。着陸点は地下が氷(永久凍土)になっていると思われていますが、探査機に搭載されたロボットアームで、その氷まで届くと考えられています。
なお、探査機の状態は正常です。
・JPLのプレスリリース
  http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2008-079
・フェニックス (NASA: 英語)
  http://www.nasa.gov/mission_pages/phoenix/main/
・フェニックス (月探査情報ステーション)
  http://moon.jaxa.jp/ja/mars/exploration/Phoenix/