はい。ルナーAにはカメラが積まれていて、月の写真を撮ることが計画されていました。
ルナーAの母船には、LIC(Lunar Imaging Camera: エルアイシー、またはリック)と呼ばれるカメラが搭載される予定でした。LICは、ルナーAの母船に積まれています。母船は、月の回りを回りながら、 LICで写真を撮影したり、ペネトレータから送られてくるデータを地球へ中継することになっていました。

このLICは、月の上空、高さ200キロメートルから月の表面の写真を撮ることになっていました。このカメラの分解能(2つの離れた物体を見分ける能力)は最高で約20メートルです(つまり、最高の条件下では、20メートル離れた2つの物体をみ分けることができるというわけです)。
カメラ自体はモノクロですので、残念ながらカラーの月の写真は得られないことになっていました。また、ルナーAの軌道の制約から、撮影される画像は赤道付近(南緯・北緯約20度の範囲内)に限られることになっていました。それでもLICを使って、月の表面の地形を調べたり、写真を利用して衛星の軌道を推定する実験などが行われる予定でした。


■謝辞
この回答の作成にあたっては、宇宙科学研究所・惑星研究系(現・JAXA宇宙科学研究所固体惑星研究系)の横田康弘さんのご協力を頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。


月の上空を飛行するルナーA母船(想像イラスト)。
(イラスト: 宇宙科学研究所)
写真をクリックするとより大きな絵をご覧頂けます(サイズ: 78KB)


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