その1

2008年11月8日、兵庫県明石市の明石市立天文科学館において、天文セミナーの一環として、「宇宙開発の最前線」というセミナーが開かれました。
今回のセミナーは、その直前、5~7日にかけて淡路島で開催された学会「宇宙科学技術連合講演会」のアウトリーチイベント(関連の普及啓発イベント)として開催されたものです。この学会にも出席された方をお迎えし、編集長(寺薗)が話を聞く、という形式で進みました。
今回お迎えしたメンバーは、トーク順に

  • 吉川真氏 (宇宙航空研究開発機構)
  • 大貫美鈴氏 (宇宙コンサルタント)
  • 秋山演亮氏 (和歌山大学)

の3名です。
宇宙業界では有名人の3人を迎えてのトーク。どんな風に進んだのか。ページ上で再現してみましょう。

天文科学館 私にとってはすでにおなじみになった、この時計塔。いうまでもなく、東経135度、日本の標準時刻を示す時計塔であります。明石市立天文科学館は、この東経135度上に建っています。
明石市立天文科学館の軌道星隊シゴセンジャー。8月に訪れたときよりもさらにパワーアップして来館者を出迎えていました。以前はなかったブラック星博士の像も設置されています。聞くところによると、悪役は結構人気なんだとか。 シゴセンジャー像
講演中の吉川氏 1つめの「はやぶさ」についての講演です。吉川真氏が、「はやぶさ」について語っています。
講演は、8月と同じ、30人くらいが入るスペースで行われました。吉川さん(向かって右)と私(向かって左)の掛け合い、という形式で講演が進みます。お互いにもう旧知の仲ですので、話はいろいろと盛り上がっていきます。 講演風景(吉川氏)
イトカワ模型 吉川氏が持っているのは、「はやぶさ」が接近した小惑星イトカワの模型です。実は、イトカワの模型は、「はやぶさ」成果を反映したバージョンと、その前のバージョンと2種類があって、今回は両方をお持ちいただきました。探査によって、本当に私たちの宇宙への認識が書き換わるのだ、ということが実感できました。
続いて講演されたのは、宇宙コンサルタント、特に民間宇宙開発に強い意欲を燃やしていらっしゃる女性、大貫美鈴さんです(これまた編集長とは旧知の仲であります)。宇宙業界でも知らない人はいないという超有名人。今回は、アメリカを中心に進められている、民間宇宙開発の最新動向のお話です。 大貫さん講演
大貫美鈴さん おきれいな方で、しかもバイタリティーは抜群。アメリカなど、海外にも頻繁に出張し、現地で契約の調整やコーディネートなどをなさっています。日本でも、民間による宇宙開発を積極的に推進すべく動いています。また、宇宙開発の普及啓発にも本当に熱心に動いていらっしゃいます。