土星の衛星エンセラダスは、以前から、内部に水がある、あるいはその水が噴出して「水の火山」を形作っているといったことが、カッシーニ周回機の探査で明らかにされてきましたが、土星のように太陽から遠いところで水を生みだす熱源についてはわからないままでした。
このほど、カリフォルニア大学サンタクルーズ校のフランシス・ニンモ助教授らにより、その熱源が土星による潮汐加熱であるという研究結果が発表されました。エンセラダスは土星に近いところを周回(公転)しているため、その軌道を回るごとに土星に強く引っ張られ、内部の断層などで強い摩擦が発生し、その熱により内部の氷が溶けて液体の水が発生するというものです。
この研究結果を述べた論文は、5月17日発行の科学雑誌「ネイチャー」に掲載されます。
・NASAのプレスリリース
http://saturn.jpl.nasa.gov/news/press-release-details.cfm?newsID=747
・カッシーニ/ホイヘンス(月探査情報ステーション)
http://moon.jaxa.jp/ja/topics/cassini/
※ここの「トピックス」には、過去にエンセラダスについて明らかになったさまざまな話題があります。