ここのところ中国の火星探査に関する情報が相次いで流れてきています。
中国の火星探査についても相変わらず情報が少ないですが、少なくとも中国が2020年(頃)に火星へ探査機を打ち上げることはほぼ間違いなさそうです。
さらに、2030年までに、火星からサンプルを持ち帰る(サンプルリターン)探査を実施するという情報が入ってきました。中国の英字紙チャイナ・デイリーが報道しています。
この発言をしたのは、ミッションのチーフデザイナーを務めるZhang Rongqiao氏(中国語読みは不明)です。
彼によると、2020年(?)の火星探査は、周回機・着陸機・ローバーからなるもので、これは以前からお伝えしていた通りです。この2020年の火星探査機には13の科学機器が搭載されるとのことで、そのうち7つが周回機に、6つがローバーに搭載されます。
問題は、このローバーが、2025〜2030年にかけて実施される火星サンプルリターン探査で使われる(であろう)機器のテストを行う、ということです。これは、このローバーの目的が火星着陸だけでなく、次のステップも見据えた探査であることを意味しています。
Zhang氏は、「現在科学者は火星から送られてくるであろうデータについての基礎的な研究を行っている。したがって、(探査機到着後)我々は早いうちにその解析についての速報を出せるだろう。探査全体は非常にスムーズに進行しており、予定通りである。」と述べており、2020年打ち上げへの自信をみせています。
さらに、同じ記事の中に驚くべき記述がありました。中国は2036年に木星へ、2046年には天王星への探査機を送るという計画を持っているとのことです。木星へはすでにいくつかの探査機が探査を実施していますが、天王星は過去、ボイジャー探査機が通過しながら(フライバイ)探査を実施しただけで、これまで人類が天王星をじっくり探査したことはありません。もし実現すれば史上初となりますが、記事でたった1行書かれているだけですので、詳細は不明です。
いずれにせよ、まずは2020年の中国の火星探査計画がどのように進んでいるのか、みていく必要がありそうです。
- チャイナ・デイリー紙の記事