当初予定を遙かに超える3年半のミッションを続けているマーズ・エクスプロレーション・ローバですが、ここにきて、ミッション開始以来最大ともいえる大きな試練に直面しています。
それは、砂嵐です。現在、火星は夏の時期に当たっており、非常に大きな砂嵐が、2台のローバ、特に「オポチュニティ」に影響を与えています。砂嵐によって太陽光が妨げられているため、ローバは直射日光が99%遮られ、散乱光で何とか動いている状態です。科学者たちは、さらに砂嵐が数日続くことを心配しています。このような状況にはこれまで直面したことがないため、科学者からも心配の声が上がっています。
もしこの状況が続くようであれば、ローバは保温のために必要な十分な電力が供給できず、最悪の場合休眠状態に陥る可能性があります。
現在、NASAの技術者たちが対応策をとっています。また、「オポチュニティ」は科学観測を休止しています。
・NASAのプレスリリース
  http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2007-080
・マーズ・エクスプロレーション・ローバ (月探査情報ステーション)
  http://moon.jaxa.jp/ja/mars/exploration/MER/