NASAはこのほど、月面の状況についての新たなデータを提供する、革新的月面実証データ契約(ILDD: Innovative Lunar Demonstration Data)を、民間企業6社と締結すると発表しました。
この6社が月面ローバーの開発などによって得る各種の技術的知見をNASAへ提供する見返りに、NASAが各社に資金を提供するというものです。最大で5年間で3億ドル(約240億円)を供給することになります。各社に関して、最低で1万ドル、最高では1000万ドルを提供する契約となっています。
契約を締結した6社は、
・アストロボティック・テクノロジー
・チャールス・スターク・ドレーパー研究所
・ダイネティクス社
・アースライズスペース社
・ムーンエクスプレス社
・チーム・フレッドネット
の各社です。
この契約によって、各社は探査機試験やシステム組み上げ、打ち上げや運用、月面着陸などのデータをNASAへ提供することになります。これらのデータは、将来のNASAの有人月探査や小惑星有人探査などの際に基礎的なデータとして役立てられることになっています。
(編集長注)上記6社は、いずれも「グーグル・ルナー・Xプライズ」という、民間ベースで月面着陸をめざす競争に参加を表明し、実際に研究開発を進めている会社です。NASAがこれらの会社からノウハウを購入すると表明したことは、単にNASAが「安上がりな」月面到達手段を民間ベースで開発することを意味するのではありません。まず、NASAとの契約を行うことにより、各社は資金供給者からより大きな安心と信頼を得ることができ、そのため資金調達がより容易になることが期待できます。また、2012年が打ち上げリミットである「グーグル・ルナー・Xプライズ」の開発を促進するというメリットもあります。
・NASAのプレスリリース (英語)
  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2010/oct/HQ_10-259_ILDD_Award.html
・グーグル・ルナー・Xプライズ (月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/topics/company/GLXP.html