中国初の月探査、嫦娥計画の主任技師である Ye Peijian 氏は、5月22日に上海で開かれた講演で、中国が2025〜2030年頃に有人での月面着陸探査を目指し、計画についての検討を行っていると語りました。moondaily.comが新華社の英語版の記事を引用する形で伝えています。
この記事によると、中国では先日探査を終了した周回機「嫦娥1号」に続く月探査機を来年2010年に、月表層の物質を回収するサンプルリターンミッションを2017年頃に打ち上げる予定とのことです。嫦娥2号は、高さ100キロの上空を周回し(これは「かぐや」「チャンドラヤーン1号」と同じです)、その後の嫦娥3号の着陸に適した場所を見つけることを探査任務としています。
「月探査機の開発を通じて、私たちはより遠くの宇宙空間を探査するための能力を着実に進歩させてきている。」と語っています。
また、2013年には、着陸機とローバを組み合わせた探査機を月面に送り込むことを予定していると、Yu氏は述べています。
嫦娥3号では、可変スラスタを用い、月面の赤道地域に垂直に着陸することを予定しています。また、ローバは月表面で3ヶ月にわたって活動し、同位体発電装置(原文では isotope technique generator。これがいわゆる「原子力電池」を指すものかどうかは不明)により、マイナス200度まで下がる月の夜でもエネルギーをローバに供給できるとしています。
現在開発されている機器デザインによると、2017年に予定されているサンプルリターン機では、2キログラムの月の表層物質を持ち帰ることができるようになっていると、Yu氏は述べています。
・moondailyの記事 (英語)
  http://www.moondaily.com/reports/China_Considering_Manned_Lunar_Landing_In_2025_2030_999.html