久しぶりとなりますが、中国の月探査についての情報が入ってきました。
月からの無人サンプルリターンを目指し、2017年に打ち上げ予定の月探査機「嫦娥5号」の着陸点選定の作業が進んでいます。

昨年打ち上げられた嫦娥5号試験機のうち、「サービスモジュール」と呼ばれる周回機が月の周りを回り、写真撮影を行っています。人民網日本語版の記事によれば、このほど嫦娥5号着陸予定地の写真撮影を終えたとのことです(ミッションは引き続き継続されているようです)。
なお、この写真の解像度は1メートルにも達するということで、これだけみると、現在月を周回しているアメリカの探査機「ルナー・リコネサンス・オービター」にも匹敵するものです(こちらは最高解像度50センチ。なお日本の探査機「かぐや」の場合、最大8メートル)。

また、サービスモジュール自体が、嫦娥5号の軌道上での動作のシミュレーションを実施しているとのことで、特にサンプルリターンで重要な、月からの上昇などの試験を実施しているとのことです。
ただ、ここのところ、今年打ち上げ予定の嫦娥4号を含め、中国の月探査についての情報があまり届いていないのが若干気になります。