今年10月、あるいは年末にも打ち上げが予定されている、中国の2つめの月探査機「嫦娥2号」ですが、開発が着実に前進していることを示す2つの情報が入っています。
人民網日本語版の報道によると、この探査機の鍵となる技術のうち、6つの難しい技術について開発のめどが立ったとのことです。これらは月周回飛行軌道の制御や深宇宙通信、高解像度立体カメラなどの要ですが、詳細については不明です。
・嫦娥2号、6大技術の難題が解決 (人民網日本語版)
  http://j.people.com.cn/95952/6869216.html
 一方、spacemart.comでは、この「嫦娥2号」に搭載されるカメラについて、最高解像度が7メートルに達し、もし軌道が月に近づいた場合、解像度1メートルも達成できると、中国月探査計画の走責任者である欧陽自遠氏が述べたと伝えています。
嫦娥1号では、カメラの解像度は120メートルで、これは「かぐや」の地形カメラ(10メートル弱)やインドのチャンドラヤーン(5メートル)、LRO(1メートル)には遠く及ばないものでした。今度の「嫦娥2号」のカメラは改良されて、高解像度を達成できるようです。
以前からお伝えしている通り、嫦娥2号では月に関するより詳細な探査だけではなく、嫦娥3号以降の探査に向けて、着陸点などの調査も行う模様です。また、欧陽自遠氏は、月探査の目標が、月の「ヘリウム3」などのエネルギー開発にあることにも言及しています。
・Change-2 Satellite’s Camera Resolution Reaches One Meter (spacemart.com: 英語)
  http://www.spacemart.com/reports/Change_2_Satellite_Camera_Resolution_Reaches_One_Meter_999.html
・嫦娥 (月探査情報ステーション)
  http://moon.jaxa.jp/ja/history/Chang_e/