中国が打ち上げた月探査機、嫦娥2号のデータを用いた、高解像度の月面図が完成した模様です。人民網日本語版が伝えています。
国家国防科技工業局により作成されたこの図は、解像度が7メートルで、これまで発表されてきた月面図としては世界でもっとも詳細なものとなっています。なお、嫦娥1号が取得したデータは解像度がおよそ120メートルでしたので、細かさとしては10倍以上となります。
完成した画像の部分画像は746枚、総データ量は800ギガバイトにも上るとのことです。
(編集長注)本記事には、厳俊・国家天文台長のコメントとして、「世界でもっとも精密な全球月面図と考えてよい」とありますが、日本の月探査機「かぐや」は、地形カメラにより取得された、最高解像度8メートル程度でのデジタル地形図が昨年からダウンロード可能となっています。ただ、ウェブなど一般の人が目に触れやすい形では公開されておらず、「かぐや」のデータ公開システムからのダウンロードが必要となります。また、アメリカの探査機、ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)は、最高解像度50センチメートルのカメラを搭載していますが、このカメラはもともと全球のデータを取得する予定はありません。
・人民網日本語版の記事
  http://j.people.com.cn/95952/7721755.html
・嫦娥計画 (月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/history/Chang_e/