【訳文を加えて少し内容を見直しました(7/22)】
中国の月探査機、嫦娥1号が取得したデータが、間もなく公開される模様です。中国広播網が伝えています。
この記事の中で、中国の月探査計画の最高責任者である欧陽自遠氏は、観測データの総量が1テラバイトを超える(1370GB)ことを明らかにすると共に、全球図や3次元立体地図の作成のみならず、最大の成果として人材の育成を挙げています。
欧陽自遠氏は、「嫦娥1号における最大の成果はプロジェクトチームの成長、人材の育成である。(今年中に打ち上げられる予定の)嫦娥2号では、責任者となっているのは若い人たちばかりで、我々のような年配者の役割ではない。」と語っています。
そして、解析を経たあとの嫦娥1号の観測データは4.2テラバイトにも達するが、これらのデータをすべてく全世界に公開すると述べています。
欧陽自遠氏は、これらのデータは人類共通の財産であり、中国として独占するつもりはないと述べており、また公開に当たっては独自のプラットホーム(おそらくは独自のサーバのことか?)を用意すると述べています。データは全世界で利用可能とのことで、公開が待たれます。
(編集長注)嫦娥1号のデータについては、アメリカで3月に開かれた月・惑星科学会議(LPSC)の席において、科学者が「間もなく一般公開の予定である」と述べていましたが、上記報道が事実であれば、数ヶ月遅れたものの、いよいよ公開されることになります。ただ、どの機関で公開されるのか、といった詳しい情報はわかっていません。
・嫦娥一号所有探测数据将向全世界发布 (sina.com 中国語)
  http://tech.sina.com.cn/d/2010-07-16/22394438322.shtml
・嫦娥 (月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/history/Chang_e/