つい先日、嫦娥2号の打ち上げに成功したばかりの中国ですが、早くもはるか先の計画を出してきました。
法制晩報が伝えるところによりますと、新たに計画される嫦娥5号及び6号は、「第3期計画」とされ、現在の嫦娥1・2号が「第1期計画」、嫦娥3・4号が「第2期計画」となります。
嫦娥3号及び4号は月面軟着陸及びローバーによる探査を行うもので、時期は2013年頃をめど。第3期計画とされる嫦娥5号及び6号は、無人サンプルリターンを実施する予定で、2020年頃までに実施したいとのことです。
この構想は現在開催されている国務院の会議でも承認されたとのことです。
さらに、嫦娥をベースとして、火星や金星などの深宇宙探査にも本格的に乗り出そうとしているようです。
(編集長注)もともと、中国は嫦娥計画において、3段階での(無人)月探査を行うことを示していました。第1段階が周回、第2段階が着陸、第3段階がサンプルリターンというものです。
今回の計画は、その構想をよりはっきりと後押ししたものといえますが、これまでの構想と異なり、嫦娥3号と4号で着陸及びローバー探査を実施するとなっています。
これまで、嫦娥3号が着陸探査、嫦娥4号がサンプルリターンと思われていましたが、今回の計画では、それぞれの探査フェーズを2つの探査機で段階的に実施するという形で、より確実な技術開発を行おうとしていると考えられます。
また、第3段階を2020年までとしていますが、これまでサンプルリターン実施は2017年頃とされていたので、この3年の違いがどのような意味なのかも今後注目していく必要があります。
・法制晩報の記事 (中国語)
http://news.sina.com.cn/c/2010-10-20/133521315219.shtml
・嫦娥計画 (月探査情報ステーション)
https://moonstation.jp/ja/history/Chang_e/
※翻訳協力=葉月野