中国の葉培建政治協商会議全国委員会委員は、中国が目指している嫦娥計画のうち、サンプルリターンを実施する予定になっている「嫦娥5号」の打ち上げについて、2017年に実施する予定だと述べました。新華社の取材に答えたものです。
この取材の中で、葉氏は、嫦娥5号、及びその次の嫦娥6号が、月からのサンプルリターンを実施する予定だと述べ、月面着陸探査機、月面ローバー、上昇ステージ、帰還モジュールを搭載することになると述べています。
このサンプルリターンのためには、月面でのサンプル採集技術はもちろんのこと、月面からの離脱技術、上空でのドッキング、また地球への基幹技術など、新規に開発すべき要素が多数あると述べています。
なお、サンプルは月面(月のごく表面)のものだけではなく、地下2メートルの物質も採取するということで、そのために掘削機も同時に搭載することが計画されています。
また、この嫦娥5・6号については、香港、マカオの科学者も加わる予定とのことです。
・新華社の記事(中国語)
  http://news.xinhuanet.com/politics/2011-03/02/c_121138696.htm
・嫦娥計画 (月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/history/Chang_e/
※翻訳協力=大谷俊典