新華社、中国中央テレビなどの報道によりますと、中国の月探査機「嫦娥」は、その探査を終了し、最終的に地上からの指令により高度を下げ、3月1日午後4時13分(日本時間午後5時13分)、月面に衝突して、16ヶ月にわたるすべての探査を終了しました。
落下地点は、東経52.36度、南緯1.5度の月の表側です。
嫦娥は、現地時間午後3時36分頃から、中国の青島(チンタオ)と西域のカシュガルにある2つの通信センターから送られる指令によって、落下のために減速を開始しました。このように精密に制御された落下は、将来的に打ち上げられる予定の月着陸機に向けた精密な軌道制御の実験などの意味合いもあるようです。
中国の月探査計画の主任責任者であるWu Weiren氏は、「第2次探査は月への軟着陸を目指す。また、硬着陸(訳注: 原文にはpenetrationとあるが、ペネトレータとは明記されていない)については検討を続けている」と語っています。
第3段階では月面へローバを着陸させ、サンプルを回収して地球に戻ることが計画されています。実現は2017年の予定です。
また、Wu氏は、嫦娥探査機は国家の夢を実現させ、科学技術の発展を推し進めることに貢献したと語りました。さらに、嫦娥による月探査で、中国は外宇宙空間の探査を行う能力があることも内外に示したとも付け加えています。
・新華社の記事 (英文)
  http://news.xinhuanet.com/english/2009-03/01/content_10923205.htm
・moondaily.comの記事 (英文)
  http://www.moondaily.com/reports/China_Lunar_Probe_Change_1_Impacts_Moon_999.html