日本時間で9月9日午前8時5分に打ち上げられたアメリカの小惑星探査機オサイレス・レックス(オシリス・レックス)について、NASAは16日(アメリカ現地時間)、15日(アメリカ現地時間では8日打ち上げだったので、打ち上げからちょうど1週間)時点で、探査機の状態は正常で、順調に飛行中と発表しました。

ベンヌ上空を飛行するオサイレス・レックス(オサイレス・レックス)探査機

目的地の小惑星ベンヌ上空を飛行するオサイレス・レックス(オサイレス・レックス)探査機の想像図 (Photo: NASA/ASU)

オサイレス・レックスは「アメリカ版はやぶさ」といわれることもある小惑星探査機です。それが示すように、小惑星まで行き、サンプルを採集して帰ってくることを目的としています。目的地の小惑星は「ベンヌ」というものです。

打ち上げ後約18時間半で、オサイレス・レックス探査機は月の軌道(地球から約38万キロ)を横切り、アメリカ東部夏時間で15日正午(日本時間では16日午前1時)の時点で、オサイレス・レックス探査機は地球から約320万キロ離れた地点に到達しました。探査機の状態は正常、軌道も予定されていた通りのところを飛行しているとのことです。地球に対する速度は時速約19800キロという速度です。

9月12日(アメリカ現地時間)には、オサイレス・レックス探査機ははじめての画像を取得しました。これは、探査機に搭載されている「スタートラッカー」という機器がとらえた画像です。

オサイレス・レックスのスタートラッカー初画像

オサイレス・レックス探査機に搭載されたスタートラッカーの初画像。(Photo: NASA)

スタートラッカー(Star Tracker)とは、英語の名前通り、星(Star)を捉える(Track)ことで探査機が自分の位置を把握するための装置です。
宇宙空間、特に地球から遠く離れた宇宙空間には、GPSのように位置を教えてくれる便利な仕組みはありません。地球からの電波などで距離はわかるものの、自分の位置を知るためには、「自分で何とかする」ことが必要です。
スタートラッカーはそのための装置です。スタートラッカーは定期的にいくつかの決まった恒星を撮影します。そのデータを、探査機に内蔵された星図と照らし合わせ、自分の位置を把握する装置です。従って、撮影されたデータは「初画像」とはいってもご覧の通り星ばかりで、あまり派手なものではありません。ただ、装置が正常に動作していることは確認できました。

来週にかけて、探査機は各科学機器の初期検査(チェックアウト)を実行する予定です。
オサイレス・レックスはこのまま約2年にわたる旅を続けて、2019年に小惑星ベンヌへ到着、2023年にサンプルを携えて地球へと帰還する予定です。