JAXAの「はやぶさ2」チームは7月10日、先月27日に到達した目的地の小惑星「リュウグウ」の立体写真(ステレオ写真)を公開しました。お手元に立体視用のメガネ(青と赤のフィルターがはめ込まれたメガネ。右目が青のもの)をお持ちであれば、リュウグウの形を立体的にみることが可能です。

リュウグウの立体視画像

リュウグウの立体視画像。自転に合わせて何枚かの画像を重ねて製作されている。6月24日に撮影された画像を元に作られた。オリジナルサイズは256×256ピクセル。
© はやぶさ2 ONC-Tチーム(:JAXA, 会津大, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 産総研)

 

リュウグウの立体視画像(回転がゆっくり)

リュウグウの立体視画像。こちらはリュウグウの回転が若干ゆっくりになっている。自転に合わせて何枚かの画像を重ねて製作されている。6月24日に撮影された画像を元に作られた。オリジナルサイズは256×256ピクセル。
© はやぶさ2 ONC-Tチーム(JAXA, 会津大, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 産総研)

2枚の画像とも、6月24日に撮影されたリュウグウの画像をつなぎあわせた動画(GIFアニメーションファイル)として公開されています。このとき、探査機とリュウグウとの距離は40キロほどとのことです。

立体視は、ものが飛び出して見えたり、凹凸がはっきりと見えたりしてそれ自体が面白いものでもありますが、探査の点でも重要です。特に、着陸する上で障害になる大きな岩(岩塊=ボルダー)やクレーターなどの起伏に富んだ地形が強調されて表示されますので、どこにそのような地形がある、あるいは多いか、またそれがどのくらいの起伏量なのかを大まかに知ることができます。

プロジェクトチームは今後もリュウグウの探査を進め、8月下旬をめどに着陸点の選定を行う予定です。