人民網日本語版の記事で、嫦娥2号の打ち上げから月到着までの過程(シーケンス)が詳しく紹介されています。
この記事によると、月への飛行は112時間(約5日間)の予定で、途中で2〜3回の軌道修正(マニューバ)が行われます。
月に到着してからは、まず楕円軌道に入り(この楕円軌道は、近月点=月にいちばん近い点=高度が100キロ)、その後2回の軌道修正を経て、最終的な観測軌道である高度100キロの円軌道に投入されます。
興味深いのは、そのあとに一旦100×15キロの楕円軌道に移してから、再び(1〜2日後に)観測軌道に入るということです。通常、軌道遷移は燃料がなくなってきた観測最終段階で行いますが、最初の段階で軌道を変える、というのは、その真意を含めて成否に興味を抱かせるものです。
なお、嫦娥2号の打ち上げのための時間帯(ウィンドウ)は35分間で、10月1〜3日の打ち上げ機会を逃すと、次の機会は半年後までずれ込むことになると、新浪網が伝えています。
・月探査衛星「嫦娥2号」、約112時間で月に到達
http://j.peopledaily.com.cn/95952/7155669.html
・新浪網の記事 (中国語)
http://news.sina.com.cn/c/2010-10-01/113321207427.shtml
・嫦娥計画 (月探査情報ステーション)
https://moonstation.jp/ja/history/Chang_e/