中国では、打ち上げ後の追跡管制は、太平洋上に出ている観測船で行われます。今回の嫦娥2号の打ち上げに向け、追跡管制を行う宇宙観測船「遠望6号」が、既に指定海域に到着し、待機していると、人民網日本語版が伝えています。本記事は、「揚子晩報」27日の記事を引用した形になっています。
記事によると、この「遠望6号」は、2008年に建造された、宇宙観測船としては最新のもので、南北緯60度以内での観測が可能です。数ヶ月前に既に出港し、指定海域に向かっていたとのことです。
記事の中で注目すべき内容は、この船は400人の船員が長期的に航行できるための油(燃料でしょう)や水を蓄えているという点です。人民網日本語版には、広い船内食堂、さらには船内に設置されているとみられるスポーツジムの写真が掲載されています。
なお、遠望シリーズの船は、中国海軍に属する艦船で、このような「嫦娥」の追跡のほか、神舟シリーズの打ち上げの際にも追跡管制を行います。
・「嫦娥2号」の観測任務を行う宇宙観測船が太平洋に配備 (人民網日本語版)
  http://j.peopledaily.com.cn/95952/7153145.html
・遠望型衛星追跡艦 (ウィキペディア日本語版)
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%A0%E6%9C%9B%E5%9E%8B%E8%A1%9B%E6%98%9F%E8%BF%BD%E8%B7%A1%E8%89%A6
・嫦娥計画 (月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/history/Chang_e/