水星の北極側を撮影した画像です。この画像に写っている地表面は、これまで探査機によって撮影されたことがない側からの映像です。写真の右上には水星のへりの部分が写っていますが、左側では明暗線(昼と夜との境)になっています。この明暗線近くでは、太陽光が低い角度から差し込むため、表面の地形が長い影をさして、よりはっきりとみえるようになります。
以前ご紹介した、南極方向を捉えた映像(http://moon.jaxa.jp/blog/index.php?itemid=47)と比較すると、南極付近にはクレーターが多数存在するのに対し、北極付近にはそれほど多くないことがわかります。どちらかというと北極付近は平らな平原が目立ち、マリナー10号で行われた北極の観測と同じような結果です。
画像はフライバイから94分後に、水星撮像システム(MDIS)の狭角カメラによって撮影されました。水星からの距離は32000キロメートルです。
・写真のページ
http://messenger.jhuapl.edu/gallery/sciencePhotos/image.php?gallery_id=2&image_id=139