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この画像は、水星フライバイ直後に、メッセンジャー探査機に搭載された水星撮像システム(MDIS)の狭角カメラがとらえたものです。太陽が当たっている半球は、以前のマリナー10号による水星探査でもとらえられることがなかった部分です。このような画像からは地質学的な進化の過程を読み取ることができ、水星表面でかつてどのようなことが起きたかを知ることができます。
右上にある二重リングのクレーターは、なめらかな物質で埋められているようにみえます。おそらくは火山性の物質でしょう。クレーターはその後、クレーターの南側の端を通る断崖を作る地殻活動によって分断され、クレーターの底の部分には隆起活動らしき跡がみえます。左上にあるやや小さめのクレーターも、断崖によって断ち切られており、これらのクレーターができたあとも水星では活発な地質活動が起きていたことがわかります。
この写真では約1キロメートルのクレーターを識別することができます。
・水星画像
http://messenger.jhuapl.edu/gallery/sciencePhotos/image.php?gallery_id=2&image_id=121
・メッセンジャー (月探査情報ステーション)
http://moon.jaxa.jp/ja/pex_world/MESSENGER/