4月12日は、世界ではじめての宇宙飛行士、ユーリ・ガガーリンが宇宙飛行を行った日。それにちなんで、宇宙が好きな人たちが世界中で集まり、パーティを開いたりするイベントが「ユーリズ・ナイト」(Yuri’s Night)です。
日本では、4月12日に、宇宙に関係した研究をしている学生たちが中心になって企画し、宇宙に関連した講演会を開催しています。
今年も4月12日、東京・根津にある東京大学武田先端知ビルにて、イベントが開催されました。奇しくも、今年はアポロ11号の月面着陸から40年。節目の年ということで、月関連の講演を中心としたプログラム。私を含めて3名の講演とパネルディスカッションという充実した構成で、イベントは大変盛り上がりました。
その模様を、簡単ではありますが、ページ上で再現します。
■参考リンク
・ Yuri’s Night 2009
武田先端知ビルは、東大の本郷キャンパスのメイン部分から、少し離れた、根津の方の敷地にあります。写真はビルの入り口。建物には工学系の研究室が入るほか、5階には大きなイベントホールがあります。今回の会場は、その5階のホールです。 |
会場の準備中のところでいろいろ写真を撮らせていただきました。こちらは、民間開発の有人宇宙機として、2014年に開発を目指している、名古屋のPDエアロスペースの技術実証機です。2014年はあと5年「しかありません」が、開発が着々と進んでいます。 |
実は、私は大学院時代、東京大学の地球物理学(現在は地球惑星科学)専攻に属していました。その建物は奇しくも、いま武田先端知ビルが建っている敷地と同じ、道を挟んですぐ向かいのところです。5階のイベント会場から外を眺めると、本郷のメインキャンパスの建物がみえます。当時とはずいぶん様変わりし、高層化しましたが、どこか懐かしさを感じます。 |
宇宙テディベアグッズです。テディベアは、実際に宇宙遊泳をしたこともある、宇宙とは非常になじみのあるお人形。そう、以前明石でテディベアをはじめとする展示を行った大貫美鈴さんが、この会場にいらしています。 |
イベント開始直前、午後1時前の会場の様子です。もうすでに、200人くらいが入る会場は人でいっぱいになっています。 |
今回のイベントの司会は、和歌山大学の秋山演亮さん。…実は、秋山さんも昨年11月の明石のイベントでご一緒していました。また、そのときのメンバーが大集結したというところでしょうか。 |
オープニングでは、このYuri’s Nightの意味、そしてこれまでの宇宙開発を振り返る、ショートムービーが上映されました。スクリーンリーン正面にあるのは、Yuri’s Nightの(世界統一)ロゴマークです。 |
最初の講演は、私の「師匠」でもあり、宇宙科学研究所からの仲間であり、広報での同士でもあった、的川泰宣先生。現在は、NPOの「子ども・宇宙・未来の会」(KU-MA)の代表を務め、宇宙教育に情熱を持って取り組んでいらっしゃいます。 |
今回のお話の題は、やはりアポロ40周年にちなみ、「アポロ計画とその現代的意味」。アポロからさらにさかのぼり、アポロをはじめとするアメリカのロケット開発の父、フォン・ブラウンと、ロシア(旧ソ連)ロケット開発の父、セルゲイ・コロリョフの足跡をたどりつつ、彼らが残した業績が、40年後のいまどのような意味を持つのか、そして戦争や国家という圧力の中で行われてきた宇宙開発から現代の我々が学ぶことを示す、興味深い講演でした。 |
的川先生の講演は、以下にてオンラインで視聴することができます。なお、時間の都合上、複数に分割されています。
■ YouTube
その1 | その2 | その3 | その4 | その5 | その6
■ ニコニコ動画 (IDとパスワードにてログインすることが必要です)
その1 | その2 | その3
2つめの講演は、宇宙開発を主題にしたドキュメンタリーなどを数多く出版されている、作家・ライター・評論家の松浦晋也さん。多くの方は「S.MATSU」さんの方がなじみがありますよね。私とは、どちらかというと「背広を着ない」おつきあいの方が多い方でもあります。 |
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