いよいよ探査機も冥王星まで160万キロに近づき(この単位は、アメリカの「マイル」をそのままキロメートルに訳したものですので、マイル表示できりのいい数字になっています。マイルだと100万マイルです)、冥王星の姿もより鮮明に捉えられるようになってきました。NASAは13日(アメリカ現地時間)、7月11日(同)に撮影された冥王星の画像を公開しました。

7月11日に捉えられた冥王星の姿

7月11日に捉えられた冥王星の姿。これまでとは角度が異なる方向からの撮影 (© NASA/JHUAPL/SwRI)

7月11日に捉えられた冥王星の姿(英語による注釈付き)

7月11日に捉えられた冥王星の姿(英語による注釈付き) (© NASA/JHUAPL/SwRI)

7月11日に捉えられた冥王星の姿(日本語注釈)

上記の注釈を日本語に翻訳したもの (© NASA/JHUAPL/SwRI, Japanese translation by The Moon Station)

今回は、これまで撮影したきた方向と若干異なる角度からみた冥王星の姿がみえています。そして、冥王星はまた新たな素顔を私たちの前に見せることになりました。
角度の違いについては、注釈付きの写真についている赤道と子午線の位置にご注目ください。以前の記事でみた範囲よりは少し西側の場所をより鮮明なショットで撮影しています。

冥王星にはどうやらかなり大きな崖(cliff)があるようです。さらに、クレーターと思われる円形の地形もはっきりと捉えられています。また、以前確認された「ハート型の地形」も、自転によって少しだけその姿を見せています。

ニューホライズンズは、アメリカ東部夏時間で12日の午後11時23分(日本時間では13日の午後0時23分)、冥王星から100万マイル(160万キロ)の地点に達しました。再接近の約1万キロまではそこから1日と8時間ですから、ニューホライズンズがいかに高速で飛行しているかがわかります。飛行速度は時速4万9600キロだとか。飛行機がだいたい時速900キロであることを考えるとものすごい速度であることがわかります。なお、秒速に直しますと13.7キロです。

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