月の縦穴を探査し、将来の月面基地に向けた可能性を追求しようという「うずめ計画」。JAXAとしてはまだ具体的な計画となってはいませんが、多くの研究者がこの計画に加わり、技術的な問題点や科学的な発見の可能性などについて検討を続けています。
この度、うずめ計画のリーダーであり、探査機「かぐや」で月の縦穴を最初に発見した、JAXA宇宙科学研究所の春山純一氏が、電子書籍『月の縦孔・地下空洞とは何か』を出版しました。電子書籍形式で、アマゾン(Amazon)のキンドル・ストア(Kindle Store)で入手できます。

月の縦孔・地下空洞とは何か

月の縦穴とうずめ計画に関する本『月の縦孔・地下空洞とは何か』の表紙

月の縦穴の発見は、「かぐや」における最大の成果の1つともされていますが、その発見の歴史は実は、春山さんが研究者としての道を歩み始めた(そして、研究室の3年後輩の私=編集長=寺薗が宇宙開発事業団で技術者としての仕事を始めた)ところに遡ります。
「かぐや」における縦穴の発見に至るエピソード、発見から論文に至るまでの裏話(実は論文が一度リジェクト=不受理になったことまで明かされています)、そして縦穴を調べる「うずめ計画」の意義までが書かれており、月探査のストーリーとしても、あるいは一研究者のストーリーとしても楽しめます。もちろん、月の縦穴について、そしてその意義について知るためにはうってつけの本といえるでしょう。

電子書籍という形態ですので、購入にはAmazon.co.jpのアカウントが必要になりますが、その分価格も手軽ですので、手にとってお楽しみいただけるのではないかと思います。特に、将来研究者になりたい中学・高校生の皆さんにはおすすめです。
ぜひ皆様もお手にとってご覧下さい。

価格は467円、ページ数は99ページです。