10月26日の人民網日本語版によりますと、中国の次の月探査機、嫦娥3号の開発は順調に進んでおり、間もなく砂漠での月面車(月面ローバー)の走行実験を実施するということです。26日付の京華時報の記事を人民網日本語版が翻訳して伝えています。
この記事によると、嫦娥1号の総指揮兼総設計師(事実上、プロジェクトマネージャーと考えてよいでしょう)である葉培建氏が、南京で行った講演で明らかにされたということです。嫦娥3号の着陸船は足が4本からなり、月面ローバーの重さは120キログラム、着陸地点から3キロメートル以内の地点を、総延長10キロメートルにわたって走ることができるとのことです。
また、「地球上で最も月面に近い土地である」(葉氏)中国の砂漠(敦煌から東に約200キロ離れたところにある場所)での実験が予定されているということです。これに加え、月面を模擬した、北京にある室内実験場での試験も行われるということです。
葉氏によると、順調にいけば、嫦娥3号の打ち上げは2013年になる予定とのことです。また、その次に打ち上げられる嫦娥4号については2017年の打ち上げを目指しているようです。この2機は月面着陸を行いますが、嫦娥5号はサンプルリターンを目指すようです。
嫦娥5号については大きいため、打ち上げ場は現在の西昌衛星発射センターではなく、現在海南島に建設中の海南宇宙センターからの打ち上げになるとのことです。
・人民網日本語版の記事
  http://j.people.com.cn/95952/7626837.html
・嫦娥計画 (月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/history/Chang_e/