NASAはこのほど、将来的な惑星探査研究や解析に向けた姿勢を公表しました。これは、12月3日に開催された惑星科学研究者とのタウンミーティングで、NASAの惑星探査担当部長であるジム・グリーン氏が、出席者からの質問への回答という形で答えたものです。
ここでは、NASA内部での惑星探査関係の研究計画の再構築(いわば「リストラ」)について答えています。NASAとしてはこれは、次世代に向けたバランスの取れた惑星科学の展望を描くためとのことです。

現在財政的な困難に直面しているものの、NASAの惑星探査研究・解析への関与は減少することはなく、現在の世界で最も先端的な地位という位置を下げることはない。今回の研究計画の再構築は、アメリカ科学アカデミーの勧告に基づく、惑星科学研究の目標と目的をよりよいものに位置づけるためのものである。研究・解析計画の再構築はここ数年間にも実施してきており、これは研究コミュニティの意見も入れて行われている。

  • NASAは火星探査のみならず、小惑星、月、さらには他の天体に向けた意欲的なミッションにおいて、力強くまた他との協調を重視した枠組みを堅持している。
  • こういった探査としては、冥王星及びカイパーベルト天体を目標とするニューホライズンズ、準惑星を目標とするドーンなどがある。さらに、長期にわたって探査を実施し、現在も探査を続けている土星探査機カッシーニや水星探査機メッセンジャーなども含まれる。
  • 先日うちあげた火星上層大気観測のための衛星メイバンに加え、火星表面では現在2機のローバー(オポチュニティ、キュリオシティ)が稼働している。NASAはさらに今後数年のうちに、着陸機及びローバーを打ち上げる予定である。