世界最大の月・惑星探査に関する国際会議である、第43回月惑星科学会議(LPSC: Lunar and Planetary Science Conferece)が、今年も19日(月)から、アメリカ・テキサス州のザ・ウッドランズで開催されています。
このLPSCは、そもそもが「月科学会議」(LSC)の時代から始まっています。この会議は、アポロ計画で得られた月の石や科学データの解析結果を発表する会議として1970年に第1回が開催されました。その後、月・惑星探査の進展に伴い、その結果を発表する会議として発展し、今回で43回目を迎えています。
現在でもLPSCは、重要な惑星探査の結果を発表するための会議としての揺るがぬ地位を持っています。例えば、日本の「はやぶさ」が持ち帰った微粒子の解析結果が最初に発表されたのも、昨年(2011年)のこのLPSCでした。
この会議を主催している月惑星研究所(LPI)は、先ほど、現時点(19日昼)の会議参加登録者の数が1286人に達したと発表しました。これからまだまだ増えるものと思われます。
会議は今日から金曜日(23日)まで行われ、最新の月・惑星探査の成果が続々と発表されるほか、研究者同士の議論や交流を通じて、新しい科学的成果を生み出す素地が作られていくことが期待されます。
なお、私(=編集長)もただいま現地におり、可能な限り、学会の様子をこのブログにてご報告したいと思います。
(注)ザ・ウッドランズは、テキサス州ヒューストンの北にある、郊外の小さな街です。ヒューストンの中心街からは約30キロほどの距離があります。
LPSCはもともとヒューストンのジョンソン宇宙センター(JSC)内の体育館(!)で開催されていました。しかし、参加者の増大、そして2001年の同時多発テロによるセキュリティ強化の影響を受けて、会場がJSCそばの会議場に変更されました。そしてそこも手狭となり、2009年から現在のザ・ウッドランズの会議場へと移っています。
・第43回LPSCのページ (英語)
http://www.lpi.usra.edu/meetings/lpsc2012/