「はやぶさ2」について、2012年度予算案における当初要求額の78億円に対し、予算枠として確保された額が30億円となったことが明らかになりました。
各社報道によりますと、この12年度予算案の30億円という額は、11年度(今年度)と同じ額です。文部科学省では、減額分は13年度予算で確保し、予定通りの2014年度の打ち上げを目指すとしていますが、来年度から実機製作を行わなければ打ち上げに間に合わないだけに、この予算要求で果たして予定通りの打ち上げが可能なのかどうか、各方面から心配の声が上がっています。
なお、2014年度に打ち上げなければならない理由としては、目的地として選定している小惑星1999JU3への到達が、小惑星と地球の軌道との関係で、この年度の打ち上げでなければならないためです。2015年度も打ち上げは可能ですが、条件などが不利になるだけでなく、延期が許されない「背水の陣」となってしまうことになります。この2つの打ち上げ機会を逃してしまうと、次は一気に6年後まで機会が巡ってこないことになり、他国(とりわけアメリカのオサイレス・レックス計画=2016年打ち上げ予定)に大きく先を越される可能性があります。
今後、どのように計画が進められていく(進めることができる)のか、私も含めて注目していきたいと思います。
・はやぶさ2 (月探査情報ステーション)
  https://moonstation.jp/ja/hayabusa/2/