宇宙航空研究開発機構(JAXA)は21日、小惑星探査機「はやぶさ」が資料を採集したカプセルを地球に再突入させる日時について、6月13日(日)の23時頃(日本時間。なお協定世界時(UT)では同日14時)と発表しました。落下地点があるオーストラリアの政府からの許可を得て、正式に発表しました。
落下場所は、オーストラリア中南部にある砂漠地帯、ウーメラです。この中にある立ち入り制限区域内に、小惑星からの試料を搭載している(かもしれない)カプセルを落下させることになります。
なお同日、JAXAから今後の軌道修正の予定等が発表されました。なお、以下の日付は予定であり、地球からの距離などの数値は概略値です。
以下、TCMとありますが、これはTrajectory Correction Manuver(軌道修正、または軌道修正操作)の略です。すでにTCM-0は4月6日に実施され、地球外縁への軌道誘導を完了しています。
- TCM-1
- 再突入の39日前までに実施。地球からの距離は1700万キロ。地球外縁を目指して軌道修正。
- TCM-2
- 再突入の15日前までに実施。地球からの距離は900万キロ
- TCM-3
- 再突入の9日前までに実施。地球からの距離は400万キロ。着陸想定域を目指して軌道修正。
- TCM-4
- 再突入の3日前までに実施。地球からの距離は200万キロ。
- カプセル昇温
- 再突入の1日前頃から実施。
- カプセル分離
- 再突入のおおむね3時間前。地球からの距離は約4万キロ。
- カプセル着地
- 再突入のおおむね1時間後
なお、「はやぶさ」探査機本体は地球上空約200キロ付近を通過するものと思われますが、この地点ではまだ薄いながらも大気があるため、速度との関係で本体は燃え尽きてしまうと考えられます。
・小惑星探査機「はやぶさ」搭載カプセルの地球帰還について (JAXAプレスリリース)
http://www.jaxa.jp/press/2010/04/20100421_hayabusa_j.html
・はやぶさ (月探査情報ステーション)
https://moonstation.jp/ja/hayabusa/
・はやぶさ帰還特設サイト
http://hayabusa.jaxa.jp/