4年前の2005年11月4日、イトカワからの距離約7kmのホームポジションから一通りの観測を済ませたはやぶさ君は、イトカワへの着陸のリハーサルを行いました。
11月4日に行われた一回目のリハーサル降下試験では、イトカワの表面が予想もしないほどでこぼこしていたため、はやぶさ君のデータ処理が追いつきませんでした。そこで、イトカワから約700mの地点で一旦降下を中止しました。
2003年に はやぶさ君が地球を出発するときには、イトカワの表面がこんなに起伏に富んでいるとはほとんど誰も思っていませんでした。むしろ、イトカワ上に目印となる点がないことを心配して、ターゲットマーカを開発したくらいなのです。
一回目のリハーサル降下試験で得られたデータを詳細に分析して、リハーサル降下再試験の計画が立てられました。下の二つめのリンクの題名は「再試験」ですが、一回目の降下試験の結果についての詳細な分析が載っています。こうやって、はやぶさ君は、未知の領域に少しずつ、少しずつ足を踏み入れていったのですね。

2009年11月5日00時00分(日本時間では、11月5日の09時00分)現在のはやぶさ君は、地球からの距離159,636,050km、赤経8h29m2s、赤緯19.28度にいます。